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特集(4)蘭乃、ハリウッドスターと素朴な娘、どちらもしっくり

2014年2月19日

写真:「ラスト・タイクーン」より「ラスト・タイクーン」より、右から、蘭寿とむ、蘭乃はな=撮影・岸隆子

 狂気といえば、ユニオンに加担する共産党幹部のブリマーを演じる鳳真由さんも見逃せません。映画そのものを否定し、モンローを挑発する様は嫌な男そのもの。前半では華耀きらりさんと一緒に役者を演じたり、陽気な司会者にもなっているので、その変貌ぶりもチェックしてみてください。

 桜咲彩花さん演じるセシリアは、勝気で大胆な大学生。芹香さん演じるワイリーに好意を寄せられますが歯牙にもかけず、モンローに積極的かつ強引に迫り続けます。娘役の中では2番目に大きな役で、今後の期待の高さがうかがえます。

 今回、新人公演で主演する柚香光さんは映画スタッフの一員ですが、モンローに不満を募らせ、時には声高に叫び、熱くなっていく様子など、豊かな表情が目を引きました。

 そしてトップ娘役の蘭乃さんは、モンローの過去と現在の恋人を二役で演じています。華やかなハリウッドスターと素朴な娘、どちらも役にしっくりと溶けあっているのは、蘭乃さんが着実に成長し続けてきたことの証でしょうか。特にブロンソンとの別れたくても別れられない関係に、揺れ動くキャサリンの感情の表現は真に迫ってやるせないほど。

 セットが焼失したことで、映画「椿姫」の制作は収支の観点から中止すべきというブレーディと、金儲けではなく良質な映画を低料金で提供すべきというモンロー。かつては師弟のような間柄だったにもかかわらず、2人は対立を深めていきます。さらに、負のエネルギー渦巻くスタッフたちにセシリアまでもが合流し、ますます四面楚歌に追いやられるモンロー。彼らの中に流れる映画への情熱は同じはずなのに…。

 ハリウッドのタイクーンと呼ばれた男、モンロー・スター。彼は自らの夢を注ぐ映画の成功と、再び出会った愛する人を、もう一度手に入れることができるのでしょうか。

 カリスマプロデューサーの元、一丸となって良い映画を作り上げようと情熱を燃やすスタッフたちの構図は、宝塚における組の姿そのもののように感じました。曲の中にも「すべてが生きた証になる」など、蘭寿さんの宝塚人生に重なるような歌詞があり、言葉の一つ一つが染み入るよう。

 仲間に見送られ、白いスーツで一人旅立つ姿まで、最後はしっかり退団仕様でファンの涙をあふれさせます。

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