マイコンテンツ

ここから本文エリア

特集(3)見せます!「ほぼフル・モンティ」

2014年2月26日

写真:「フル・モンティ」公演より「フル・モンティ」公演より=(c) taro

 いよいよ大詰め。本当に「フル・モンティ」を見せてくれるのか? そこは客席参加型の演出が工夫されている。さながら、ジェリーらのステージの観客の一員となったかのような気分になり、期待も最高潮に達したところで…? だが、本当に「フル・モンティ」してしまうと、それこそジェリーたちのように公然わいせつ罪に問われてしまうから、そうならないための照明ほかスタッフとの連携もじつは見どころだ。

 この物語は、失業してパッとしなかった男たちが「フル・モンティ」で心意気を見せるというのがストーリーの肝となっている。これが舞台版だと、観客を前にしたリアルな人間が「ほぼフル・モンティ」になることで役者の心意気も見せるから、観客の興奮も二倍というわけだ。

 役者は「体が資本」。そこで鍛え抜かれた男子のカラダには…芝居好きとしても女性としても、やっぱり興味があるに決まっている(笑)。それは健全な好奇心だと思う(笑)。ちなみに、一番嬉しそうに脱いでいた、というか、脱ぎ方にも芸を感じさせたのが鈴木綜馬さんだったような。リアルな肉体で観客と対峙し続けてきた舞台人としてのキャリアは、こんなところでも発揮されるものなのかと感心してしまったのだった。

 福田氏はこの作品の演出を手がけるにあたって「舞台というものの敷居を下げたい」とおっしゃっていた。キャスティングとこだわりの脚本、そして演出の工夫で、その狙いは見事に達成されていたし、実際、日頃あまり舞台というものに馴染みがないお客さんも足を運んでいるようだった。たまたま私の前に座った人が最初から最後までずっと「前のめり」で困ってしまったが、最後にはそれも仕方が無いかという気分になってしまったのだった(でも、後ろの人が観づらいので、背中をつけて観るのが観劇のマナーです)。

 カーテンコールでは熱気の中でおのずとスタンディングオベーションに。「アッパレ!」な男たちの役者魂に大きな拍手が送られていた。

【フォトギャラリーはこちら】

【「フル・モンティ」制作発表はこちら】

◆ミュージカル「フル・モンティ」
《東京公演》2014年1月31日(金)〜2月16日(日) 東京国際フォーラム ホールC
⇒オフィシャルHP http://fullmonty2014.jp/
※公演は終了しています

《筆者プロフィール》中本千晶 フリージャーナリスト。宝塚関係の著作に「宝塚読本」(文春文庫)、「なぜ宝塚歌劇に客は押し寄せるのか」(小学館新書)、「なぜ宝塚歌劇の男役はカッコイイのか」「ヅカファン道」(東京堂出版)。2013年9月に「タカラヅカ流世界史」(東京堂出版)を出版。スターファイルでも「ヅカナビ」連載中。

戻る

バックナンバー

宝塚歌劇一覧へ>> 舞台一般一覧へ>> 動画掲載記事一覧へ>> 過去記事一覧へ>>

過去記事一覧へ>>

ページトップへ戻る

Astandについて個人情報著作権利用規約特定商取引会社案内お問い合わせ