マイコンテンツ

ここから本文エリア

特集(3)関戸の芯の通った芝居が、作品の通奏低音を担う

2014年2月25日

写真:「少年十字軍」(Fluctusチーム)公演より「少年十字軍」(Fluctusチーム)公演より

 刺激を求めることでしか生を実感できないカドックを怪演した曽世、記憶を取り戻したガブリエルの内なる苦しみを体から絞り出すように演じた山本もさることながら、年若いものの現実を一歩引いて見つめ、真実を喝破する目を持つ助修士ドミニクをシャープに演じた関戸が素晴らしい。彼の芯の通った芝居が作品の通奏低音を担うことで、途中から主要人物が代わる大胆な構成の群像劇が成立していた。もともとはアンヌ役だった関戸をドミニク役に変更した演出家・倉田淳の采配にはうなるばかり。なお、シングルキャストでアンヌを務めた宇佐見も、エティエンヌへの恋心や弟への愛、貧しさの中で生きていく強さを可憐かつ情感豊かに演じ、大きな成長を見せた。

 開幕直後に観劇したこともあり、前半はとくに情報量の多い台詞回しに役者が苦慮する場面も見受けられたが、現代にも通じる人間の業を多くのキャラクターを配して多面的に描ききった本作は非常に意欲的。劇団の代表作に育ててほしいポテンシャルの高い力作だ。

【フォトギャラリーはこちら】

◆スタジオライフ「少年十字軍」
《東京公演》2014年2月8日(土)〜3月2日(日) シアターサンモール
《名古屋公演》2014年3月8日(土)〜3月9日(日) 名鉄ホール
⇒内容については公式ホームページなどでご確認下さい。
http://www.studio-life.com/stage/childrens-crusade2013

《筆者プロフィール》岩橋朝美 フリーエディター、フリーライター。WEBおよび出版を中心に、企画、編集、取材、執筆を行う。エンタテインメント、女性、仕事など、幅広いテーマで活動。

戻る

バックナンバー

宝塚歌劇一覧へ>> 舞台一般一覧へ>> 動画掲載記事一覧へ>> 過去記事一覧へ>>

過去記事一覧へ>>

ページトップへ戻る

Astandについて個人情報著作権利用規約特定商取引会社案内お問い合わせ