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特集 (2)ロックの活動からオペラへ

2013年10月1日更新
写真:撮影・伊藤華織 撮影・伊藤華織

――そうしたロック色が強い活動をされていた後に、91年より今回来日される「オペラ座の怪人 ~ケン・ヒル版~」に出演されています。全編オペラの楽曲を使用するという、これまでのキャリアとはかなり趣の異なる作品だったのではないですか?

 そうですね。私はオペラ歌手ではないので、チャレンジだなと思いました。最初に演出家のケン・ヒルから話を聞いた時にはまだ台本もなかったのですが、オペラの楽曲を使って、そこにオリジナルの歌詞をのせるというアイデアはとても面白いと思いました。オペラはさまざまな時代で評価され残っているものばかりなので、メロディが素晴らしい。それらにオリジナルの歌詞をのせることで、作品をぐっと前に押し出す力のある楽曲になり得ると思いました。

――ケン・ヒルさんが、クラシック畑出身ではない、独特のハスキーボイスが特徴のストレイカーさんに、ファントム役をオファーした理由は何だと思いますか?

 多分ケンは、私の声を聴いた時に、あ、この声なら上手くいくだろうなとピンときたのではないでしょうか。私のハスキーボイスとオペラの楽曲は、ややミスマッチだけれども、この作品には、それが効果的だと思ったのでしょう。

――CDを拝聴していて、ストレイカーさんの声だけがちょっと異質で、それがとてもファントムっぽいなと思いました。

 それはありがとう(笑)。今のお話を聞いて、私もそういうことなのかなと思いました。ちょっと浮いているような……。歌っている本人はとくに意識してはいないけれども、そうかもしれないですね。

――オペラは以前からお聴きになっていたのですか?

 母が歌い手だったので、その影響で子どもの頃からよく聴いていました。母が家の掃除をするときにもクラシック音楽をかけていたので、体に沁み込んでいます。ただ、その後はロックに傾倒するようになり、70年代はフレディ・マーキュリーやピート・タウンゼントらロックンロールスターたちと仕事をすることが多かったので、この作品で久しぶりにクラシック音楽に戻ってきたという感じでしたね。

――子どもの頃から耳になじんでいたオペラを実際に歌ってみていかがでしたか?

 とても難しかったですね。今でも難しいと感じるし、これからも簡単だと思える日は来ないような気がします。だからこそ、毎回チャレンジという気分で臨んでいます。今回はとくに9年ぶりなので、声帯が形状を記憶するまで、これから稽古を積みたいですね。

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