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特集 【トピックス】「トーマの心臓」製作発表
萩尾望都の名作、4年ぶり7度目の再演

2014年4月25日更新
写真:「トーマの心臓」製作発表会見より 「トーマの心臓」製作発表会見より

 萩尾望都の名作コミックを舞台化したスタジオライフの代表作「トーマの心臓」が、5月24日より東京・紀伊國屋ホールで上演される(大阪公演は7月11日より)。4年ぶり7度目の上演となる同作品の製作発表会見が、神保町のティーサロンにて開かれた。(フリーライター・岩橋朝美)

 「トーマの心臓」は、ドイツの寄宿学校を舞台に、多感な少年たちの複雑な人間関係を通じて、普遍的な愛と再生を描く物語。思春期特有の鋭敏な感性から発せられる印象的な台詞や耽美的な世界観を忠実に三次元化した舞台は、スタジオライフの人気を決定づけた記念碑的作品だ。

 誰にも心を開かない優等生ユリスモールを演じるのは、山本芳樹と松本慎也。ユリスモールと対立し次第に惹かれていく転校生エーリク役には、及川健に加え、入団2年未満の久保優二、田中俊裕を抜擢。ベテランと新人という両極端なキャスティングで、それぞれに違った魅力のエーリクになるのではないかと今から期待が高まる。また、4年前の公演でユリスモールを演じた青木隆敏が、今回は悪役サイフリート役にキャスティングされているのも見どころだ。

 以下、スタジオライフが発表した、上甲薫氏による「製作発表会見レポート」をもとに、当日の様子を紹介する。

 会見は、第1部が原作者・萩尾と演出家・倉田淳のトークショー、第2部が劇団員たちによる記者会見という2部構成。

 萩尾から「トーマの心臓」が約40年前の連載時は読者アンケートで最下位となり、打ち切りの危機を何度も味わったという秘話を聞いた倉田は「テーマが(時代の)先へ行きすぎていたのでは…」とコメント。萩尾は「当時の担当編集さんからも『小学生の女の子が読むんだよ!?』とよくたしなめられましたが、自分が小学生の頃はこれくらい読んでた憶えがありましたし、『人が面白くないと言っても自分は面白いと思う!』と強気でした。自分のことしか考えないものですから(笑)」とユーモラスに語り、記者席からも笑い声が上がった。

 1997 年から断続的にユリスモールを演じてきた山本は「大切に大切に演じさせていただきたいと思います」と述べ、松本は「入団 10年のすべてをかけて最高の『トーマ』にしたい」と語り、並々ならぬ意欲を見せた。

 2003年以来 11年ぶりのエーリク役起用となるベテラン・及川は「11 年ぶりのエーリク役です。……11 年です!!(笑)。演劇界の先輩方にはおいくつになっても女学生役を演じきる方がいらっしゃいますが、私もその域に入ってきたのかなと。とにかく若々しく、これが最後だと思ってがんばります」と語った。

 悪役サイフリート役にキャスティングされた青木は「この4年間で僕の中の“悪い種”が育ってしまった結果の配役だと思います(笑)。僕自身の心の堕落をしっかりと受け止めて、悪の華を咲かせたいと思います!」とコメントし、会場の爆笑を誘った。

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◆「トーマの心臓」
《東京公演》2014年5月 24 日(土)~6月 22 日(日) 紀伊國屋ホール
《大阪公演》2014年7月11日(金)~13日(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
⇒内容については公式ホームページなどでご確認下さい。
http://www.studio-life.com/stage/toma2014/

《筆者プロフィール》岩橋朝美 フリーエディター、フリーライター。WEBおよび出版を中心に、企画、編集、取材、執筆を行う。エンタテインメント、女性、仕事など、幅広いテーマで活動。