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特集 (4)大槻の両親は声楽家、リーダーの山下は精神的な支柱

2014年6月20日更新
写真:「IL DEVU」大槻孝志=撮影・伊藤華織 「IL DEVU」大槻孝志=撮影・伊藤華織

大槻:うちは父がテノール、母がソプラノと、両親共に声楽家なので、物心つくころから家に音楽が流れていましたし、親が指導する合唱団の一つに子供の合唱団があったので、そこで、歌うというか、遊んでいました。子供心に、声でコミュニケーションを取って一つの音楽にする作業が、純粋に楽しくて、居心地が良かったんです。高校3年生くらいの時、父に声楽を習い始めましたが、一年しか専門的に勉強していないので、芸大に受かるとは思っていませんでした。なにせ、家には受験生がたくさん習いに来ていて、それこそ、芸大を受けた若者が落ちて号泣している壮絶な光景も目にしていましたから。ただ、僕の周りには同世代で歌をやっている男性が少なかったので、各地から受験しに来た人達と試験後に喋るのがすごく楽しかったですね。育った環境が音楽的に恵まれていたこともあってか、遅いスタートでしたが、運良く現役で大学に拾ってもらって今に至ります。ソロで活動する時には一匹で戦うわけですが、10年20年ソロをやってきて、大好きなアンサンブルの場所を持ちたいなという思いがあり、皆さんに声をかけました。

──NYに留学中で、今回取材にご参加いただけなかったリーダーの山下さんのことも、皆さんからご紹介いただけますか?

大槻:歌い手のメンバーの中では山下さんが一番年上なのですが、お顔の雰囲気からもわかる通り、とても温厚で誰からも愛される方。IL DEVUの精神的な支柱です。リーダーだからといって、高圧的な態度を取ることもないし、でもきちんと存在してくれて、青山君とかが辛く当たっても(笑)、ちゃんと受け止めたり受け流したりと、懐が深くて……。

青山:えっ、僕、辛く当たってなんていませんよ!(笑)

望月:留学して、痩せて帰って来ると言ってましたね。

大槻:まずないですけどね(笑)。ウィーンでも学んだ方なので、ドイツ語が、読める、歌える、だけではなく、語幹や発音のセンスが外国人並み。リート(ドイツ歌曲)やドイツものを歌ったときのスタイルも素晴らしいです。低い声域って、声自体を重視する人が多いのですが、むしろ音楽に重きを置いていらっしゃるので、すごく貴重な存在だと僕は思っています。

──メンバーそれぞれの得意分野、役割分担のようなものはあるのでしょうか?

大槻:青山君はイタリアで勉強していたのでイタリアものが強いし、ドイツものはやはり望月君ですね。

望月:僕もウィーンで学んだので。大槻君は、合唱に関わっている期間が一番長く、色々な曲を知っているから、選曲はほとんど彼がやり、そこに皆が意見を出し合っています。あと、変わった語学が……。

大槻:はい、変わった言語が好きなんです。ロシア語の歌が好きで、よく歌ったりしますね。

──さらに、ピアニストの河原さんもIL DEVUのメンバーなんですよね?

大槻:はい、名ピアニストなのですが、両手を挙げて「参加したい」と言ってくださって。今日も来たいと言っていたのですが、予定が合わず、残念がっていました。

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