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特集 【月刊タカラヅカ】華の95期が熱演 星組「鈴蘭」
礼真琴、歌も芝居も揺るぎない

2016年2月2日更新
写真:「鈴蘭」の礼真琴(左)=兵庫県宝塚市、滝沢美穂子撮影 「鈴蘭」の礼真琴(左)=兵庫県宝塚市、滝沢美穂子撮影

 【朝日新聞紙面より】華の95期ここにあり――。兵庫県宝塚市の宝塚バウホールで上演中の星組公演「鈴蘭(ル・ミュゲ)―思い出の淵(ふち)から見えるものは―」は、主演の礼真琴と2番手役の瀬央(せお)ゆりあという95期コンビが対照的な役で対峙(たいじ)。本公演にも劣らない充実ぶりを見せている。

 中世フランスのある公領を舞台に、初恋の相手を亡くしたリュシアン(礼)がその真相を探り当てていく。入り組んだ筋にすんなりと入っていけるのは、礼はじめ出演者たちの、落ち着いた芝居のためだろう。娘役の嬌声(きょうせい)に悩まされないのもほっとする。

 礼は歌も芝居も揺るぎない。昨年の「ガイズ&ドールズ」では女役アデレイドで新境地を見せ、芝居心に磨きをかけたようだ。先日、カラオケで12時間歌うという自己ベストを打ち立てただけあって歌もばっちり。「最近は、どこで息継ぎすんねんっていうようなボーカロイドの曲が多い」というから、のどの強さも納得だ。

 前公主の弟ヴィクトル役の瀬央は、重々しいマントがやけに似合う。立ち居振る舞いには、心に深い闇を抱えて生きる野心的な男の陰りがくっきり。笑みを見せない黒い役なのに華があり、肉厚な歌声も相まってブレークの予感がする。

 作・演出の樫畑亜依子は、これがバウホール公演デビュー作。30人の出演者をどう効果的に舞台に乗せるか、その配し方が惜しい。話の時系列も粗い。だが手島恭子の音楽が全てを包み込み、劇伴の役割を十二分に果たしている。加藤真美の衣装の存在も大きい。スタッフと出演者が共鳴しあい、礼が初日のあいさつで表現していた「チーム鈴蘭」は快走する。1月31日まで、前売りは完売。(谷辺晃子)