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特集 花乃まりあ「実感わかない」

2016年11月1日更新
写真:花組娘役トップの花乃まりあ=滝沢美穂子撮影 花組娘役トップの花乃まりあ=滝沢美穂子撮影

 サヨナラ公演なのに、「大丈夫かな、と思うくらい実感がわかない」とトップ娘役の花乃(かの)まりあは笑う。「乗り越えなくてはいけない壁がたくさんあるので、いまは必死」

 初舞台から7年、宝塚人生の最後に巡り合った「金色の砂漠」の王女タルハーミネ役は、演じがいのある難役だ。女性の心情をひときわ丁寧に描いて物語を深める上田作品ゆえ、壁は厚く高い。「なんて傲慢(ごうまん)でわがままなんだろう。ゆがんでいるというか、純粋すぎるというか」。初めて台本を読んだときはこう感じたが、「それでも彼女が魅力的なのが上田先生のすごさで、この役のすばらしさ。それを失わないようにしたい」と気を引き締める。

 稽古中に誕生日を迎えた。同期がケーキを用意し、組子のみんなが「ハッピーバースデー」を歌ってくれた。明日海からは、「雪華抄」で衣装の一部を担当するデザイナー丸山敬太のカーディガンを贈られた。「もう大切すぎてちっとも使えなくて。でも勇気を持って着たい」

 千秋楽の日、大階段を下りるときに眼下に広がる景色を思うことがある。「金色の砂漠のように想像もつかないけど、きっとすごく美しくて幸せな気持ちになれるのかな」。いくつもの壁を乗り越えたあとに見える景色に会いたくて、いまは毅然(きぜん)と稽古に臨む。(谷辺晃子)

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