ブランド信仰からの卒業
2011年12月17日
消費が成熟しつつある。世界的な金融危機、東日本大震災を経て、低価格一辺倒やブランド信仰だけではなく、自らの生活に合ったモノ、サービスを選択する傾向が目立つようになった。伊藤忠ファッションシステム(ifs)の小原直花チーム長は「適尺適欲」の消費と言う。
高島屋が「創業180周年祭」として、長年の取引先と開発した「日本のカタチ」。古くから伝わる技を生かした限定の約60品目を集めて、9月中旬から半月の間、ほぼ全店で販売した。
「能装束柄復刻ブラックフォーマル」は一着10万円。高島屋が保存する毛利家、井伊家から伝わる能装束の柄を図案化して、米沢織の老舗「安部吉」が織った絹100%の一品だ。期間中200着売れた。他にも、300年以上の歴史を有する「道明」の帯締め、京履物「伊と忠」の酒袋本綿入り草履など、金額の高低を問わず、予想を上回る売り上げを記録した。
富裕層の多い得意客だけではなく、新聞折り込みや店頭のパンフレットを見て購入する顧客も少なくなかったという。高島屋MD本部の村上かおる部長は「価格から判断するのではなく、最近は納得できる品質かどうかに重きを置かれている。ブラックフォーマルの場合、大名家伝来という物語性も、自身を納得させる材料になったようです」と分析する。
「HITOYOSHI」。10月15日に東京・有楽町にオープンした阪急メンズ・トーキョーの地下1階に、 ・・・・・続きを読む
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- 多賀谷克彦(たがや・かつひこ)
1962年2月21日、神戸市生まれ。4年間の百貨店勤務を経て、1988年朝日新聞社に入る。前橋、新潟支局のほか、東京、大阪本社で経済記者。流通・食品、証券などを担当。07年4月から編集委員(大阪在勤)。
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