熱心な視聴者だったわけでもないし、ほとんど番組自体の記憶はないのだが、なぜか当時22歳の塩谷瞬と27歳で結婚前の山口もえが出演したときのことだけ鮮明に覚えている。なぜ塩谷のことだけ鮮明に覚えているかというと、ハニカミプランでの行動が非常にこなれていて甘ったるくて、見ていて「なんだこれは!?」と思ったからだ。
塩谷に課せられた「ハニカミプラン」とは、山口を膝の上に載せて本を読み、「目を見て好き」というものだったが、何を思ったか塩谷は、「好き」と言ったあとに、気持ちが高ぶりすぎて後ろから山口を抱きしめてしまったのだ。この行動には、スタジオで司会を務めるオセロの中島知子も突っ込みを入れていたほどだ。
もちろん、塩谷の行動は「ハニカミプラン」を超えた衝動的なものである。「恋するハニカミ」で、こんなにリアルに恋人同士の雰囲気を醸し出した人を私はほかに見たことがなかったので、「この人、いつか何かで世に出てくるのでは」と考えていたが、俳優としてではなく、お騒がせタレントとして世に出てくるとは……。
長い前置きはさておき、この話題がこれだけ人々の関心を引き付けているのはなぜなのか。今までにも二股や不倫騒動はたくさんあったが、この出来事だけに特別な部分は何だろうか? それは、男性と女性の役割がこれまでの規範と反対であることではないだろうか。
塩谷は役者としての経歴こそ長いが、いまだに一人前とはいいがたく収入も少ない(と思われる)。彼が持っているものと言えば、顔やスタイルの良さと、女性をよろこばせる甘い言葉をささやける能力ではないだろうか。そして富永愛と園山真希絵が持っていたもの。それは塩谷は持っていない社会的な地位と、ひとりでも生きていけるし、結婚しても配偶者に頼らなくてもよい収入だ。
この報道の後、週刊誌に塩谷と関係を持ったキャバクラ嬢やOLなどから数多くの“タレ込み”があったというが、塩谷はその女性たちに食事やデートでお金を払わせることはあっても、不思議と「結婚」をちらつかせていない。また、園山との婚前旅行は、大勢で行くつもりが蓋をあけてみると二人っきりだったという報道もあり、園山に対して結婚をほのめかしていたのかは疑問とするメディアが増えてきた。
とすると、塩谷は女性にだらしがないことは置いておくとして、実は、・・・・・続きを読む
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- 西森路代(にしもり・みちよ)
フリーライター。1972年生まれ。愛媛と東京でのOL生活を経て、アジア系のムックの編集やラジオ「アジアン!プラス」(文化放送)のデイレクター業などに携わる。現在は、日本をはじめ香港、台湾、韓国のエンターテイメント全般について執筆中。著書に『K−POPがアジアを制覇する』(原書房)がある。
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