メルトダウン 連鎖の真相 〜 NHK番組を観て
2012年07月24日
福島第一原発1号機の事故顛末を採り上げた前編に続き、今回の番組は2、3号機の緊急対応に焦点を当てた。全電源喪失の結果、1号機は地震からわずか10時間後にメルトダウン。だが2号機、3号機は、メルトダウンまでにかなりの時間があった(それぞれ3日後、2日後)。
それでもメルトダウンを防げなかったのはなぜか。番組はそこに的を絞り、専門家に協力を求めて技術的な要因を指摘した。
番組を見逃した方のために、まずはポイントを要約しよう。
SR弁(主蒸気逃し安全弁)
SR弁というのは、緊急に原子炉から蒸気を外へ逃すための安全弁のことだ。
電源喪失で冷却装置が止まり、原子炉内の水位が低下してメルトダウンの危険が生じる。それを防ぐために水を注入するが、炉内の圧力が高いままではそれができない。そこで減圧のためにこのSR弁を開いて、蒸気を外へ逃がす必要がある。
2号機では、地震から3日後に冷却機能を失った。その前から、所内でかき集めた自動車用のバッテリーを使い、SR弁を開く試みは続けていた。だがどうしても開かず、メルトダウンにつながった。
番組の新たな分析によれば、・・・・・続きを読む
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- 下條信輔(しもじょう・しんすけ)
カリフォルニア工科大学生物学部教授。認知心理学者として日米をまたにかけて活躍する。1978年東大文学部心理学科卒、マサチューセッツ工科大学でPh.D.取得。東大教養学部助教授などを経て98年から現職。著書に『サブリミナル・インパクト』(ちくま新書)『〈意識〉とは何だろうか』(講談社現代新書)など。
WEBRONZA編集部
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