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宝塚プレシャス

タカラヅカ★列伝

朝澄けいさん(続き)

(2006.09.21)

  人間くさい朝澄けい

―― 退団後に自分のライブだけでなく、ガラ・コンサートなど歌の出番が増えて、朝澄さんにとって場が広がっていきましたね。
朝澄けいさん
もし続けていける状況があるなら、歌っていきたいと思っていたので、場を与えていただいたことで、自分の方向が見えた気がしました。実は宝塚にいたときは、意外と私の声は「こもってる、聞き取りにくい」と言われていて…セリフも歌も。9年間言われ続けてきたので、歌は好きでも声にはあまり自信がなかったんです。でも『GALAXY』で、スタッフの方やお客様に思いがけなく声をほめていただいて、そのことがすごく自信になりました。
―― 男役のときと、声の出し方などが変わったのでしょうか?
 音域とか話し方とか、前は多少無理していたかもしれません。男役って、もっとピンと張った一本の線が見えるような感じがいいらしいんですが、私の声はボワーと広がる感じなんですよ。それが欠点だと思っていたら、外ではそれを逆に評価していただけたのが嬉しかった。
―― 癒し系で、聞く人の心にしみ込んでくる。朝澄さんの内面が声に表れている気がします。
 今、すごく感じているんですが、宝塚のときって周りの人に対して、自分のなかで少し距離感があったなーと。それが退めてから、いい意味で人との距離感がなくなって、言ってくださることや私に対して思ってくださる気持ちが、すごくストレートに入ってくるし、生な感じで人と向き合えているんです。

 やっぱり宝塚では、“男役・朝澄けい”というフィルターがかかっていたし、作品や役柄もあったので、ダイレクトに自分への評価として受け止められなかった。でもライブだと“朝澄けい”への素直な反応として返ってくるから、手ごたえがあって、もう、やめられないですね(笑)。まだ終わらないうちに、次にやることを考えはじめているくらいなんです(笑)。
―― 欲が出てきたんですね。その流れで『アルジャーノンに花束を』(06年2〜3月)では、久しぶりに役者の朝澄けいが観られました。
 荻田先生の演出作品というので、思い切って出演したのですが、出てみて本当によかったなと。最初に稽古が始まったとき、すでに周りの方たちが役をつかんでいる感じで、「わー! 私、場違いだわ」って思ったんですが、荻田先生の演出だから大丈夫と、全面的に信頼して頼っていけたのが有り難かったですね。外部という感覚とか、女の人の役に初めて挑むんだという感覚は、不思議なほどなかったです。
―― 4役に取り組んで、それぞれきちんと演じ分けていましたね。
朝澄けいさん
 どの役も難しかったのですが、回想のなかでお母さんから娘に一瞬のうちに切り替わるところがとくにたいへんでした。お母さん役では半狂乱で叫ばなくてはならないし。でも稽古場でだんだん役に入り込んでいくと、一瞬で切り替えられるようになったし、逆にそれを楽しめるようになりました。
―― 芝居もいい作品で再スタートして、これからの朝澄けいとしては、どんな夢とかビジョンを持ってますか?
 具体的なものではないんですが、観てくれた方に共感していだいたり、その方の人生とじかに触れ合うような作品や舞台をやっていきたいなと思っているんです。先ほども言いましたが、私は宝塚で、ある意味すごく護られていたし、自分自身いろいろなことにバリアーをはっていた。そんなふうに音楽学校を含めると11年間を過ごしてしまって、だから外に出て初めていろいろなことに出合えた気がします。すごく悲しいこともすごく嬉しいことも、全部実感として受け止められるようになった。そしてそういう感情を、できれば舞台でちゃんと表現してみたい、という気持ちになっているんです。
―― もともと朝澄さんはすごく人間くさい部分も持っていたんですね。ただの王子様ではなく(笑)。その人間くささが、この3年半で徐々に解放されてきたのかもしれませんね。
 今は本当に「あ、生きてる」って感じなんです。宝塚時代の私って、みんなに植物みたいって言われるくらい、どこか淡々と生きてましたから。もちろんその時はその時なりに無感情ではなかったんですけど、たぶん集団のなかで、傷つかないように傷つけないようにという気づかいを無意識にしていた。それが外では通用しないし、必要なかったんだなと。
―― なんだかどんどんタフになってますね(笑)。でも歌の表現には、今の人間くささが大きな武器になるでしょうね。
 確かにライブの回数にしたら、まだ3度目なんですが、毎回、自分自身で感じる変化はすごく大きいんです。これからも歌は一生続けていきたいし、「朝澄けいの歌を聞いてよかった」と言ってもらえるように、私自身、毎回成長していきたいと思っています。

朝澄けいさん動画メッセージ

インタビューの様子、読者の皆さんへのメッセージがご覧いただけます(8分57秒)

朝澄けいさん動画メッセージ

TOKYO TOWER View Live“Only100”

日時:9月24日(日) 14時/19時
場所:東京プリンスホテル パークタワー1階 Jazz Bar「メロディーライン」
定員:各回100人
本ライブの応募受付は締め切りました。


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