【お知らせ】WEB新書は閉店しました。

医療・健康
朝日新聞社

赤ちゃんのアトピー ケアと治療のポイント 〜患者を生きる〜

初出:2010年9月4日〜9月8日
WEB新書発売:2011年3月11日
apital

このエントリーをはてなブックマークに追加

放っておけば成長障害も

 「黄色い液がにじみ出て、ほっぺたは水たまりみたい。ふいても3秒後には同じ状態でした」
 長野県松本市の主婦矢島真知子さん(38)の長女香織ちゃん(9カ月)と、アトピー性皮膚炎の闘いが始まったのは、今年の2月ごろから。かゆみがひどく、一人にすると顔をかきむしった。抱くと、胸にこすりつけてきた。
 香織ちゃんの顔の汁がしみ込んだ服を、毎日手洗いした。夜も泣きやまず、5分おきに授乳して眠らせた。香織ちゃんを胸に、夜を明かしたこともあった。
 「かわいそうで、何とかしてあげたいのに、どうしたらいいのか分からなかった」
 日本皮膚科学会が2007年度に、全国170の医療施設で行った調査によると、受診者約6万7千人のうち、アトピー性皮膚炎は約6700人。受診理由で2番目に多かった。中でも、0〜5歳の乳幼児は約1100人で、アトピー全体の約16%を占め、最も多い年代だった。
 同学会が09年に出した診療ガイドラインによると、アトピー性皮膚炎の診断の基準は、かゆみを伴って/顔や首などに特徴的な湿疹が/よくなったり悪くなったりを繰り返しながら出る――ことだ。
 赤ちゃんのアトピーは頭や顔に始まり、体や手足にも出てくる。肌をかき続け、睡眠不足から成長ホルモンの分泌不全を起こし、成長障害にもつながる。苦しむ赤ちゃんを前に、家族が疲れ切ってしまうことも少なくない・・・

このページのトップに戻る