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朝日新聞社

オバマ激震「暴露サイト」 アフガン戦争機密9万件流出

WEB新書発売:2010年8月13日
朝日新聞

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 政府や企業の機密情報を暴露する民間ウェブサイト「ウィキリークス」。米国のアフガニスタン戦争に関する約9万2千件もの機密情報が流出し、その威力を見せつけている。米軍内部からの情報流出も疑われ、米国史上最長の泥沼の戦いに苦しむオバマ政権の足元をも揺るがし始めた。


創設者「誰もが情報に触れ、権力監視を」 秘密続々、暗号で提供者守る

 「この暴露が真剣に受け止められることを望む。新しいアフガン政策が必要だ」
 2010年7月26日、ウィキリークスの創設者ジュリアン・アサンジュ氏(39)は滞在先のロンドンでの記者会見で静かに語りかけた。欧米のジャーナリストや中国人反体制活動家らと2006年に立ち上げたウィキリークスは、匿名で政府や企業に関する機密情報を公開できるウェブサイトだ。

 これまでに、米軍グアンタナモ収容所の運用マニュアルや、米大統領選の副大統領候補だったサラ・ペイリン氏のメール、未公開映画の台本など、政治から経済、文化まで幅広い情報が暴露されてきた。提供された秘密の文書や映像などの情報は100万件以上。アサンジュ氏は「世界の人口100万以上のすべての国で、何らかのリークがもたらされている」と話す。今春、イラクで米軍のヘリコプターが民間人を攻撃した映像を公開し、知名度をあげた。
 ウィキリークスにこれほど秘密がもたらされるのは、複雑な暗号技術を導入して提供者がばれないようにしているからだ。データを保存するサーバーは世界20カ所以上にある。ウェブサイトの住所にあたる「ドメイン」も100以上用意されている。一つのサイトが攻撃されたり、閉鎖に追い込まれたりしても、新しいサイトがすぐに立ち上がる。このため、中国政府の厳しい検閲なども、モグラたたきのようにすり抜けられる。
 いったん情報が持ち込まれると、調査報道にたけたジャーナリストらと協力して内容を吟味し、本物と確信できたものを公開する。今回のアフガンに関する機密情報については、米紙ニューヨーク・タイムズ、英紙ガーディアン、独週刊誌シュピーゲルの3メディアと協力し、数週間にわたってロンドンで検証を行ったとされる。
 資金の大半は寄付でまかなわれている。決まった事務所を構えず、活動はアサンジュ氏と数人の常勤者、約1200人とされる世界中のボランティアで行っている。ただし・・・

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