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朝日新聞社

ゼロ年代のスーパー高校球児たち 歴史を作った6人

WEB新書発売:2010年8月10日
朝日新聞

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 高校球史に残る名場面、名勝負を演じたヒーローたち。その一投一打に甲子園球場がわき、全国の野球ファンがうなった。高校野球の熱球譜を彩った好投手、強打者たちが輝きを放ったあの時。

 (1)ふてぶてしい2年生エース ダルビッシュ有(東北)
    03年8月20日(3回戦)=延長11回
    東北(宮城)1―0平安(京都)
 (2)「最後に田中君に勝てた」 斎藤佑樹(早稲田実)
    06年8月21日(決勝)
    早稲田実(西東京)4―3駒大苫小牧(南北海道)
 (3)気迫の9回3K150キロ 田中将大(駒大苫小牧)
    05年8月20日(決勝)
    駒大苫小牧(南北海道)5―3京都外大西(京都)
 (4)「清原超える可能性」 中田翔(大阪桐蔭)
    05年8月8日(1回戦)
    大阪桐蔭(大阪)9―7春日部共栄(埼玉)
 (5)150キロ連発、圧巻17奪三振 佐藤由規(仙台育英)
    07年8月9日(1回戦)
    仙台育英(宮城)4―2智弁和歌山(和歌山)
 (6)清原に次ぐ伝説の3発 平田良介(大阪桐蔭)
    05年8月18日(準々決勝)
    大阪桐蔭(大阪)6―4東北(宮城)


ふてぶてしい2年生エース ダルビッシュ有(東北)

◆03年8月20日 第85回大会3回戦=延長11回
 平安(京都)
 000 000 000 00|0
 000 000 000 01|1
 東北(宮城)

 東北が投手戦をサヨナラで制した。延長11回、宮田の左前安打を足場に2死一、二塁。加藤が三遊間を破る適時打を放った。エースのダルビッシュは11回を投げきり15奪三振の好投。チームを第67回以来18年ぶりのベスト8に導いた。

 11回、ダルビッシュはベンチ前でキャッチボールをしながら、覚悟していた。「再試合だな」。その時、加藤のサヨナラ安打が出た。「時が止まったようだった」
 堂々としている、と言うか、ふてぶてしい投球だった。
 7回、2死から左前安打を許した。代走が出る。平安ベンチが盗塁を狙っているのは見え見えだ。なのに、牽制(けんせい)もしない。そして初球、変化球を投げた。
 当然のように盗塁を決められた。平安の原田監督にしてみれば、「揺さぶってイライラさせたかった」。しかし、当のダルビッシュは「二塁にいかれても、後を抑えればいい」と何とも思っていない。次の打者をシンカーで遊飛に抑えた。
 この日、4度走られたが、得点は許さなかった。原田監督は「走者はほっとけ、と指示をしているように見えた。だから、余計倒したかった」。イライラしたのは、平安の方だった。
 1回戦の筑陽学園戦で2回降板したのとは見違える投球だが、気性が激しいのは相変わらず。球審の判定に不満を表したり、先輩の佐藤が好機に凡退すると頭を抱えてがっかりしたり。そして、はっきり言う。「だって・・・

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