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朝日新聞社

「大工事になり金かかる」  福島第一原発、非常設備の改修せず

初出:2011年4月6日
WEB新書発売:2011年4月15日
朝日新聞

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◇東電、設計の不備指摘/原発事故分析/福島第二と比較
◇非常設備は改修せず/福島第一原発の安全不備
◇「大工事になり金かかる」関係者証言
◇「後から直すと、当初の対策が甘かったと指摘される」
◇もろさの背景、米の古い設計
◇津波対策後回し
◇他の原発の非常電源は? 原子炉建屋内は半数


東電、設計の不備指摘/原発事故分析/福島第二と比較

 東日本大震災で被災した東京電力福島第一原子力発電所で、津波を受けて電源喪失事故に至った主要な理由は、福島第二原発との安全設計上の違いにあると、東京電力作成の資料で指摘されていることが分かった。第一ではタービン建屋内の非常用ディーゼル発電機などが冠水し、使用不能。第二では、発電機などが気密性が高い原子炉建屋内にあり、機能を維持した。

 福島第一、第二の両原発は3月11日、5・2〜5・7メートルの想定を大幅に上回る14メートル以上の津波に襲われた。電源を失った第一では原子炉の制御が困難になり、その後、深刻なトラブルが続発。第二では大きな事故には至らなかった。
 東電の柏崎刈羽原発(新潟県)がこの結果を分析した資料や東電関係者の話によると、津波による設備の損傷の違いは、(1)原子炉の非常用ディーゼル発電機と変圧器などの電源装置(2)原子炉の残留熱を除去するための海水をくみ上げるポンプ――に現れた。
 (1)では、タービン建屋などにある福島第一の発電機が冠水し、6号機の1系統を除き使用不能。原子炉建屋内の福島第二では機能が維持された。
 (2)では、設備がほぼむき出しの状態で置かれた福島第一のポンプがすべて運転不能になった。一方、ポンプ用の建屋内に置かれた福島第二では、1、2、4号機のポンプが運転不能となったものの、3号機は機能が保たれ、原子炉を冷却することが可能だった・・・

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