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朝日新聞社

海辺の特養60人  車に分乗し津波逃れた

初出:2011年4月14日〜4月22日
WEB新書発売:2011年5月13日
朝日新聞

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◇津波5メートル、命守った/えりも高台へ漁師ら一丸
◇避難判断、自治体に差/室蘭、大津波警報50分後
◇聞こえない避難情報/防災無線頼みに限界
◇被害未経験、逃げず/釧路避難率 最多時で3割
◇特養避難、生きた訓練/海沿いから60人 車に分乗
◇奥尻、想定外の衝撃/巨大防潮堤 三陸を参考
◇怖さ知り考える教育/子どもから意識変える


津波5メートル、命守った/えりも高台へ漁師ら一丸

 東日本大震災では5メートル以上の津波が観測されながら、人的被害を免れたえりも町。住民の避難行動から見えてくるのは、津波に対する危機意識と、自分の命を守るための備えを欠かさない姿だった。

◎車に鍵つけて出漁
 襟裳岬に最も近いえりも岬地区。3月11日、防災行政無線で避難勧告が呼びかけられる中、えりも漁協えりも岬実行組合と自治会役員らは迷うことなく外に飛び出し、海沿いの家に声をかけて避難を促した。
 港に駐車してあった出漁中の仲間の車は、陸に残った漁師や家族らが高台へ移動させた。2003年の十勝沖地震の津波で車が浸水して以来、誰でも車を動かせるように、漁師たちは鍵をつけたまま出漁する。

 十数分後、海からの高さが10メートル以上の高台への避難が完了した。車の移動による道路の混雑はなかった。避難勧告が出てから約40分後、第1波が到達した・・・

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