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朝日新聞社

原発取材 「大本営」の厚い壁  〜朝日新聞の現場は

初出:2011年7月12日
WEB新書発売:2011年8月1日
朝日新聞

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 東日本大震災の3月11日以降、悪化の一途をたどった福島第一原発の事故。東京電力などの公式発表を伝える報道に対し、旧軍部が不都合な情報を隠した「大本営発表」に追随した太平洋戦争時の報道に似ているとの批判も出ている。震災から4カ月を機に、原発事故をめぐる朝日新聞記者の取材現場をたどった。


【情報隠し】 独自に分析、報道

 「福島原発で爆発 第一1号機、周辺で90人被曝(ひばく)か 炉心溶融、建屋損傷」
 朝日新聞は3月13日付朝刊の記事で、福島第一原発1号機について、冷却機能を失った原子炉で燃料が溶ける「炉心溶融」が起きたことを、専門家への取材などをもとに指摘した。
 だが、東電や政府はその後、原子炉内の情報がないとしてそれを認めようとはしない。東電が原発の中央制御室から回収したデータから、正式に炉心溶融の可能性が高いことを認めたのは、事故発生から2カ月以上たった5月下旬だった。
 「東電の発表を信用していいのか」。朝日新聞の取材チームはこの疑問から、東京電力の原子力部門などの現役社員やOBに対し、独自に接触を続けた。
 彼らの証言から浮上したのは、第一原発の安全設計の問題点だ。第一原発での設備上の問題や非常時の想定の甘さが被害拡大につながったとの声があがった。
 例えば・・・

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