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政治・国際
朝日新聞社

中国を駆け回って丹羽大使がしていること

初出:2011年7月13日
WEB新書発売:2012年9月7日
朝日新聞

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中国を駆け回って
 丹羽大使がしていること

坂尻信義(中国総局長)


 16年ぶりに訪れた砂漠のオアシスは、近代的な都市に様変わりしていた。

 中国の西北端にある新疆ウイグル自治区の西端に近い都市カシュガル。かつてはシルクロード貿易の交差点として栄え、中国にとっては中央アジアへの玄関口のひとつでもある。自治区の中心都市ウルムチより、パキスタンやアフガニスタン、タジキスタンなどとの国境のほうがはるかに近い。住民の約8割はウイグル族が占める。残る約2割は、その他の少数民族と漢族がほぼ二分するという。

 私がカシュガルを訪れたのは、1992年と95年。1度目は新婚旅行で、2度目は語学研修中の学期の合間を利用しての再訪だった。当時、車はほとんど走っていなかった。おもな交通手段は馬車。たしか4階建てか5階建てだった新築のホテルが1軒あった。それが市内のどこからも見えたほど、ビルは少なかった。

 いま、商業ビルやホテル、高層マンションが林立している。当時は新築だったホテルは、探したけれど見つからなかった。過去2度の訪問で泊まったホテルは営業を続けていたが、悲しいぐらい老朽化していた。道行く人々の多くがウイグル族であることを除けば、中国のどこにでもありそうな地方都市だ。

 ここを日本の丹羽宇一郎・駐中国大使が公務で訪れたのは、2011年6月下旬。日本の大使による公式訪問は、2003年7月の阿南惟茂氏以来、8年ぶり。私を含む数人の北京駐在日本人記者が同行・・・

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