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教育・子育て
朝日新聞社

大阪市の残念な保育所事情 不透明な選考に保活記者も「落選」

初出:2012年2月19日〜25日
WEB新書発売:2013年1月25日
朝日新聞

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 保育園に子どもを入れるために活動する「保活」という言葉があるように、大都市圏では保育園入所をめぐる事情は厳しい。長男の保活をきっかけに、厳しさに直面することとなった朝日新聞記者が、保護者の視点から見た大阪市の保育所入所をめぐる事情を報告する。2012年2月19日から5回に渡って本紙大阪市内版で特集した連載「保育所に入りたい!」より。

◇〈「保活」〉出遅れた、いまだ待機中
◇〈うわさ〉選考、ブラックボックス
◇〈選考基準〉当落の分かれ目、どこに
◇〈認可外〉市調査、質も見ている?
◇〈落選通知〉働き方違っても平等に


〈「保活」〉出遅れた、いまだ待機中/軽く見ていた…記者も妻も

 「明日が認可保育所の締め切りなんですよね」
 2010年10月。生後3カ月の長男の予防接種会場で、妻(36)はそんな話を聞いた。出産で仕事を辞めた妻は、再就職を目指して翌春から大阪市の認可保育所を利用するつもりでいた。
 「認可外の保育施設もあるからなんとかなるだろう」。軽い気持ちで、認可保育所の申し込みをあっさりあきらめた。当時は私(36)も妻も待機児童の現状がよく分かっておらず、今思えば「保活」(子どもを保育所へ入れる活動)を軽く見ていたとしか言いようがない。
    ◇
 締め切りが過ぎてから、年度途中の入所が可能か区役所に聞いてみた。回答は「難しいと思います」。大阪市の待機児童は、1年間で最も少なくなる4月の時点でも396人(11年)。毎月子どもは生まれるので、年度末に向かって待機児童はどんどん増えていくのだ。
 「これはまずい」。本気で焦り始め、近所の認可外保育施設の見学に行ってみた。待機児童が多い地域にもかかわらず空き枠はあった。が、理由は推測がついた。設備面や人員配置などを考えると、安心して預けられるとは感じなかった。
 あれこれ探し回ったあげく、市の一時保育事業を実施している認可保育所を隣の区で見つけた。自宅から電車と徒歩で片道約30分。11年7月から通い始めた。ただ、預けられるのは週3日まで。週末を除く残りの2日、空きのある認可外施設を掛け持ちすることも考えたが、子どもの環境がめまぐるしく変わるのは望ましくないと判断、再就職した妻が出勤を週3日に抑えて対応している。
 月に2回ずつ予約を取らなければならず、すでに他の利用者で満員だと預かってもらえないのが痛い。そんな時は区のファミリー・サポート・センターの紹介で近所の人に預かってもらえることもあるが、先方の都合次第の綱渡りだ・・・

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