教育・子育て
朝日新聞社

厚木高校・青春スクロール 才能あふれる文武両道の丘

2014年01月10日
(8900文字)
朝日新聞

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 「戸室の丘」に立ち、戸陵(こりょう)の愛称で呼ばれる厚木高校は、111年の歴史を誇る進学校。文武両道の精神が息づき、学業だけではなく部活動も盛んな学舎からは、数多くの才能ある若者たちが巣立っている。特に表現する分野では逸材ぞろい。俳優の名取裕子と六角精児にはどんな接点が? 演劇、音楽、文学だけにとどまらず、幅広い世界で活躍する卒業生たちの青春時代――。

◇第1章 名女優や個性派俳優/演劇界に才能輩出
◇第2章 テレビに元気な顔/北海道の劇に尽力
◇第3章 路上ライブ熱中/親善試合で国歌独唱
◇第4章 評論家・作家・詩人・・・/芽育まれた
◇第5章 野球人生の原点/バンカラ応援団
◇第6章 被災地に学生送る/脱北者支援に力
◇第7章 高校弁論日本一/国際建築展で受賞
◇第8章 茅賞で前向きに/受賞者は逸材の山


第1章 名女優や個性派俳優/演劇界に才能輩出

 厚木高校(以下、厚高)の卒業生でまず名前が挙がるのは、女優の名取裕子(55、1976年卒)。青山学院大在学中にデビューし、映画やテレビで活躍中だ。主演ドラマ「京都地検の女」第9シリーズが2013年7月から始まる。


 厚高ではテニス部に所属。2人だけの女子はいつも男子と練習した。男子校から共学化したので男子が多かった。授業をサボって野球の応援に行き、先生に出席簿でたたかれた。宿題を忘れた罰で、中庭でグラマー(英文法)を千回書かされた。カーボン紙を使ってずるしたら「工夫はすごいが……」と先生にあきれられた。
 早起きが苦手で、遅刻が多く休みがち。小田急本厚木駅から約1・5キロの通学路を「戸室の坂を上るのが大変」と級友とタクシーに乗ったり、バイクで送ってもらったりした。
 「数学ができない生徒が集まり、バカクラスと言われたけれど、団結力があって今も絆がある。厚高の友だちは財産」
 名取が「やまじこ」と呼んでいた同級生の弟も俳優になった。刑事ドラマ「相棒」で鑑識課・米沢守役の六角精児(50、81年卒)。水谷豊演じる主役の相棒役は変わるが、六角は味わい深い絡み役を演じ続ける。映画で主役も張り、週刊誌に連載も持つ。


 役者人生の出発点は厚高演劇部。「早く幽霊部員になって空気のような存在になろう」と、演劇部に入った。悩める高校生の青春を演劇にして、六角をガリ勉役で起用した先輩がいる。
 劇作家の横内謙介(51、80年卒)。2年の夏に書いた脚本「山椒魚(さんしょううお)だぞ!」で高校演劇の全国大会で優秀賞を取った。


 「大学進学が目的の『県立予備校』のようだった。末期的な『しらけ世代』で、そこはかとない不気味さを感じた」と厳しい表現で振り返るが、今も厚木をホームタウンと呼び、子どもたちに演劇を教える。
 不安いっぱいの15歳の横内を変えたのは、つかこうへいの「熱海殺人事件」。つかにあこがれ、芝居にのめり込んでいく・・・

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厚木高校・青春スクロール 才能あふれる文武両道の丘
216円(税込)

「戸室の丘」に立ち、戸陵(こりょう)の愛称で呼ばれる厚木高校は、111年の歴史を誇る進学校。文武両道の精神が息づき、学業だけではなく部活動も盛んな学舎からは、数多くの才能ある若者たちが巣立っている。特に表現する分野では逸材ぞろい。俳優の名取裕子と六角精児にはどんな接点が? 演劇、音楽、文学だけにとどまらず、幅広い世界で活躍する卒業生たちの青春時代――。[掲載]朝日新聞(2013年5月24日〜7月10日、8900字)

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