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朝日新聞社

ギャンブル依存症 パチンコに消えた3000万円

初出:2014年1月8日、1月9日
WEB新書発売:2014年1月24日
朝日新聞

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 ギャンブル依存症は「病的賭博」の通称。賭博をやめられず借金を重ねて生活破綻を招く立派な病気だ。世界保健機関(WHO)は国際疾病分類で精神疾患の一つと定めており、症状も薬物依存そっくりだ。医療関係者によると、日本では依存症の8割以上がパチンコ・パチスロ由来だという。パチンコに走り仕事が手がつかず、20年間転職を重ねた末、自殺寸前まで追い詰められた京都市の男性らの事例を振り返りながら、「この世の地獄」と言われる依存症患者の実態を暴く。

◇パチンコに消えた3000万円
◇家族にウソ重ね、借金まみれ


パチンコに消えた3000万円

◎給料つぎ込み、仕事失い…破産
 京都市の男性(43)は月12万円の生活保護を受けながら、ハローワーク通いを続けてきた。2013年3月から30社以上に応募し、ことごとくはねられた。転職を繰り返した経歴が敬遠されたようだ。原因はギャンブル。パチンコに走り仕事が手につかず、仕事を替えては辞めてきた。
 自動車整備士の専門学校を卒業後、20歳で福岡の自動車販売会社に採用された。入社後、先輩に誘われ初めてパチンコ店に入った。「千円だけ」と試したら、大当たりを連発。数時間で7万円もうけた。ビギナーズラックとは考えず、のめり込んだ。
 負けが込み出した。手取り25万円の月給では追いつかず、銀行の個人向けローンに手を出した。それでも足りず消費者金融に頼った。
 「もっと稼いでパチンコをしたい」。入社4年後、給料の高い運送会社のドライバーに。うそをついては仕事を休み、就業中も店に駆け込んだ。上司や同僚の信用を失い、3カ月で逃げるように辞めた。パチンコをやめて人生をやり直そうと、別の自動車販売会社で働き始めた。最初の給料日、給与明細を見たとたんに気持ちがうずいた。「少しだけ」。給料30万円は3日で消えた・・・

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