教育・子育て
朝日新聞社

横浜平沼高校・青春スクロール 個性派たちを育んだ懐の深さ

2014年02月14日
(7300文字)
朝日新聞

このエントリーをはてなブックマークに追加

 神奈川県内最初の公立女子校として1900年に誕生した横浜平沼高校。50年後に共学化するまでは、良妻賢母養成とはひと味違う芯の通った校風の中で、女子教育が行われてきた。共学化後も、若者を縛り付けない懐の深さで、各界に人材を送り出している。芸能界や放送界の第一線で活躍する俳優やアナウンサーから、芸術家、音楽家、落語家といった個性派たちまでを生み出した、自由かつスマートで屈託のない青春の舞台に迫る。

◇第1章 放送界に人材/昼に校内ニュース放送
◇第2章 一線で輝く女優たち/体操・ダンスも
◇第3章 芯の通った女子育成/印象深い体育祭
◇第4章 共学1期生不慣れ/部や同好会満喫
◇第5章 ユニークな人材輩出/生徒縛らない校風
◇第6章 舞台芸術に深い縁/運動部も活発
◇第7章 「かをり」創業者も/HとJの間には…


第1章 放送界に人材/昼に校内ニュース放送

 横浜平沼高校(以下、平沼)からは、放送界に多彩な人材が輩出している。バラエティーから報道番組までこなすフリーアナウンサー羽鳥慎一(42、1989年卒)は野球部で投手として活躍。88年の70回記念大会に出場。下手投げの羽鳥が投げ、4回戦で強豪横浜と対戦。6回まで1点に抑えたが及ばなかった。最後は0対7の完敗だったが、「十分やりました」と悔いはない。2011年、17年勤めた日本テレビを退社。夏の地方大会は時間を見て球場に足を運ぶ。「機銃掃射の跡があったり、壁がはがれたり古い校舎でした」と振り返る。その校舎は92年、新校舎になった。


 改装したての平沼に入学したのは、ジャーナリストの堀潤(36、96年卒)。「自由な校風ときれいな校舎にあこがれた」。ラグビー部と軽音楽部で活動、休部中の応援団復活にも一役買った。「成績は下から2番目だったけど、高校生活が今のベースになっている」。13年4月にNHKを退職。NHK時代から構想していた市民ジャーナル「8bit.news」を主宰する。マスメディアが持つ取材力、編集力と市民の発信力をどう融合できるか。新しいメディアへの模索が続く。


 TBSアナウンサー、吉川美代子(59、73年卒)は放送部の部長を務めた。昼時間には校内ニュースやドキュメンタリーなどを放送する。小さい時から祖母に「美代子は第一高女に行くんだよ」と言われて育つ。「教室よりも放送室での時間の方が長かった」。TBS入社後は「JNNニュースコープ」初の女性キャスターに。「正確に伝えるのがマイクを前にした人間の使命。自分が楽しんではいけない」と放送人の先輩として現役放送部員にエールを送る。


 NHKラジオ深夜便でおなじみのアンカー遠藤ふき子(67、64年卒)は水泳部に入部。水が汚れてくると塩素を継ぎ足しながら練習した。「夏の終わりにはみんなトラホームになっていましたね」。2012年の「青春かながわ校歌祭」で同級生から司会を頼まれるなど、結びつきは強い。深夜便では、自身の青春に重ね合わせ、舟木一夫の「高校三年生」をかける。「昼夜逆転した生活でも乗り切れるのは高校時代の水泳のおかげ・・・

続きを読む

この記事の続きは、WEB新書でお読みいただけます。

横浜平沼高校・青春スクロール 個性派たちを育んだ懐の深さ
216円(税込)

神奈川県内最初の公立女子校として1900年に誕生した横浜平沼高校。50年後に共学化するまでは、良妻賢母養成とはひと味違う芯の通った校風の中で、女子教育が行われてきた。共学化後も、若者を縛り付けない懐の深さで、各界に人材を送り出している。芸能界や放送界の第一線で活躍する俳優やアナウンサーから、芸術家、音楽家、落語家といった個性派たちまでを生み出した、自由かつスマートで屈託のない青春の舞台に迫る。[掲載]朝日新聞(2013年9月6日〜10月25日号、7300字)

    ビューアで読む

    スマートフォン、iPadでも読めますこの商品のアドレスをメールで送る

    Facebookでのコメント

    ご利用上の注意

    • WEB新書は、インターネットにつないだパソコン、iPhoneなどのスマートフォンやiPadなどインターネットブラウザを搭載した情報端末からの閲覧に対応しています。携帯電話からの閲覧には対応していません。
    • WEB新書は、著作権保護のためパソコンのローカル環境への保存はできない仕様となっています。あらかじめご了承ください。
    • WEB新書の購読には指定の料金が必要です。料金は商品のご購読時に1回発生します。ご購読後は何度でも繰り返しご覧いただけます。商品の閲覧権は1年間保証されます。ただし、著作権者や出版社などの事情により、販売停止や閲覧停止になる場合があります。
    • WEB新書の料金のお支払いはクレジットカードでの決済となります。朝日新聞社が提供する課金・認証サービス「朝日ID」への会員登録および、購読手続きが必要です。
    • WEB新書の購読に伴う取引は、「朝日ID」を運営する朝日新聞社とお客様との間のお取引になります。
    • 購読手続きが完了した商品は、商品の記事を全文閲覧することができます。購読期間中は「マイWEB新書」に保存され、何度でも閲覧することができます。マイWEB新書へのアクセスおよび、商品の閲覧には「朝日ID」へのログインが必要です。
    • WEB新書のサービスの内容や購入手続きに関して不明な点は、こちらの問い合わせ窓口よりお願いいたします。

    このページのトップに戻る