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文化・芸能
朝日新聞社

北陸新幹線で何が変わるか? 高山、白川郷を擁する岐阜から見た未来

初出:2015年1月1日〜1月9日
WEB新書発売:2015年2月5日
朝日新聞

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 2015年3月に開通する北陸新幹線は、飛騨地方への関心も高めそうだ。東京から金沢までの所要時間は約2時間半、富山までは約2時間10分になり、そこからバスや列車で1時間半から2時間で到着する高山市へのルートの利便性が高まるからだ。加えて、白川郷も世界遺産登録20年を迎える。高山市、白川郷と同様、「ミシュラン」が最高ランクの三つ星をつけた兼六園、五箇山は「北陸飛騨3つ星街道誘客推進協議会」を設立、共同プロモーションに取り組む。果たして、新幹線は何をもたらすのか? 地域に根ざした動きを追うルポ。

◇第1章 〈女性のハートつかめ〉飛騨の旅情、身近に
◇第2章 〈3つ星街道〉人気の金沢とタッグ
◇第3章 〈外国人観光客〉高山へ、海外から急増
◇第4章 〈世界遺産20年〉白川郷と温泉、売りに
◇第5章 〈ミシュラン☆〉岐阜市にも誘客作戦
◇第6章 〈青森の場合〉延伸しても観光客減
◇第7章 〈独自路線〉下呂、リニアに熱視線
◇第6章 〈青森の場合〉延伸しても観光客減


第1章 〈女性のハートつかめ〉飛騨の旅情、身近に

◎「北に入り口」誘客に期待
 師走のJR新宿駅。慌ただしく人が行き交う改札の近くで2014年12月2日、高山市観光課の太江茜音(たいえあかね)さん(24)は声をはり上げた。
 「飛騨からやって参りました。観光パンフレットをお配りしています」
 高山市、下呂市、飛騨市、白川村で作る「飛騨地域観光協議会」のプロモーション活動だ。大半は素通りしていくが、雑踏の中を引き返して来る人もいる。
 急ぎ足で歩いていた自営業の女性(30)もパンフレットを手に取った。
 「飛騨っていう名前は分かるけど、詳しくは知らない。だから、どういう場所なのか知りたくて」
 千葉県に住み、都内で働く。飛騨と聞いて思い浮かぶイメージは「山奥」「交通の便が悪い」。だが、世界遺産の白川郷には「行ってみたいと思っていた」という。白川郷がどこにあるかは知らない。どう行っていいかも分からない。「もしもアクセスが簡単になったら、女友達と行ってみたい」
 新宿駅、上野駅での2日間のプロモーションで配った観光パンフレットは2千セット。


 「『行く手段がない』というイメージを払拭(ふっしょく)したい」。高山市観光課の高原恵理課長(56)は力を込める。
 15年は飛騨地方が脚光を浴びる1年になりそうだ。15年3月には北陸新幹線が金沢まで開通。東京から金沢までの所要時間は約2時間半、富山までは約2時間10分になる。金沢・富山から高山へはバスや列車で1時間半から2時間程度。東京からのルートの選択肢が増え、利便性が高まる。加えて、白川郷も世界遺産登録20年を迎える。
 「北陸新幹線は北に大きな入り口ができたという感じ。北陸が注目されるので、岐阜をセットで売り込みたい・・・

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