教育・子育て
朝日新聞社

浅野高校・青春スクロール 「九転十起」の伸び伸び男子たち

2015年03月12日
(9100文字)
朝日新聞

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 京浜工業地帯の礎を築いた実業家・浅野総一郎が、その工業地帯と見下ろす横浜の高台に創立した私立浅野高校。この中高一貫の男子校は、2020年に創立100周年を迎える。校訓は「七転び八起き」の上をいく「九転十起」と「愛と和」。強さと優しさを兼ね備えた人間育成を目指す。自由で伸び伸びとした校風、勉強を強要しない個性的な先生の中で青春時代を過ごした男子たちは、やがて各界へと飛び立ち、いまも活躍を続けている。

◇第1章 文化祭でプロレス、それぞれに適性
◇第2章 個性的な先生ずらり、全員にあだ名
◇第3章 世界で羽ばたく、校訓「九転十起」胸に
◇第4章 好きなことに没頭、認める自由と寛容さ
◇第5章 自由で素朴な校風、異色の経営者育つ
◇第6章 スポーツに明け暮れた熱き日々
◇第7章 考える力、話を聞く力…仕事で生きた
◇第8章 夢をかなえた先輩、なお追い続ける魂


第1章 文化祭でプロレス、それぞれに適性

 2015年、創立95周年を迎えた私立浅野高校は、自由な校風が伝統の男子校だ。各界で活躍する卒業生は多士済々。いずれも伸びやかな青春時代を過ごした。
 山口百恵や森昌子らを育てたホリプロ創業者、堀威夫(たけお)(82、1951年卒)は終戦の年に旧制浅野中に入学し、野球部に入った。「ストライクは『よし』。練習は校庭に続く大階段をうさぎ跳び。今では考えられないことをやっていた」。その後、ギターに熱中して練習をさぼり、野球部を「クビ」に。2年の時に仲間とハワイアンバンドを結成した。「おやじの背広を着て社交ダンスの教習所などで演奏した。時代はまさに終戦直後と重なった」と振り返る。


 作家の伊東潤(54、79年卒)の思い出は2年の文化祭で「お笑いプロレス」を企画したこと。「目立ちたがりだった。マスクをかぶり、体に色を塗ってレスラーとして出場した」。実況のアナウンサー、レフェリー、リング設営の大工仕事と、それぞれが得意な役を担った。「裏方も苦にならない人がいる。人にはいろいろな適性があると知った」と言う。
 「巨鯨の海」で、直木賞候補作の中から選ばれる第1回高校生直木賞を受賞。高校生たちに伝えたいのは「生きることの意味と大切さを知ってほしい」という思いだ。


 100万部を超えるベストセラーとなった「人は見た目が9割」の著者、竹内一郎(58、75年卒)は「さいふうめい」の名で戯曲やマンガの原作も手がける。高校時代は校内紙「浅野時報」を発行する時報部員だった。「文章の上手な人が多く、映画評論を競い合って書いた」。大人社会の矛盾が見えてきて、教師の怠惰を指摘する論評を書いたこともある。「背伸びする少年たちが、正義感をかざし、先生方を困らせた・・・

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浅野高校・青春スクロール 「九転十起」の伸び伸び男子たち
216円(税込)

京浜工業地帯の礎を築いた実業家・浅野総一郎が、その工業地帯と見下ろす横浜の高台に創立した私立浅野高校。この中高一貫の男子校は、2020年に創立100周年を迎える。校訓は「七転び八起き」の上をいく「九転十起」と「愛と和」。強さと優しさを兼ね備えた人間育成を目指す。自由で伸び伸びとした校風、勉強を強要しない個性的な先生の中で青春時代を過ごした男子たちは、やがて各界へと飛び立ち、いまも活躍を続けている。[掲載]朝日新聞(2015年1月9日〜2月27日、9100字)

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