【お知らせ】WEB新書は閉店しました。

社会・メディア
朝日新聞社

町内会、解散しました 業務多すぎ・役員決めで泣く人も

初出:2015年9月27日〜10月25日
WEB新書発売:2015年11月5日
朝日新聞

このエントリーをはてなブックマークに追加

 自治会・町内会の加入率低下と、役員のなり手不足は全国で共通する悩み。「祭り・防災・国勢調査…高齢の役員には身体への負担が重すぎる」「行政の下請け+選挙集票機関」「地域防災会にしては?」など読者から約3700の意見が寄せられた。自治会に業務委託ゼロの東京都武蔵野市はどうしているのか。役員決めのくじ引きで泣く人もいて、関係がギスギスするのは馬鹿馬鹿しいと解散した例も紹介。これからの自治会・町内会のあり方を探る。

◇第1章 自治会は今
◇第2章 老いる組織
◇第3章 みんなの見方
◇第4章 行政との距離
◇第5章 不透明さ
◇第6章 取材は続く


第1章 自治会は今

 今回のテーマは「自治会・町内会」です。朝日新聞デジタルのアンケートには、中高年の男性を中心に多くの意見が集まっています。交流や防災に期待する一方、行政とのかかわりや人間関係に悩む声もあります。「PTAと同じ問題を抱えている」と指摘する読者も交えて、これからの自治会・町内会のあり方を考えていきます。

◎災害時、「近所」が大切
 自治会・町内会は何のためにあるのか。アンケートに多くの人がその意義、悩み、不満を書いています。

 ●「むこう三軒両隣は日本の良き生活習慣であり、家庭<町内<地域とエリア拡大する中に人的つながりや生活空間があり、ひいては地域の歴史文化継承などその役割は大きい」(大阪・60代男性)

 ●「大事なのは自治会は最小の住民自治組織であり、普段の生活に密着した活動を行う組織であるということです。人が人として生きていくためには、人との関わりが重要ですし、人との関わりが自らの地域を治めるという『自治』の根幹にあるからです」(岐阜・60代男性)

 ●「SNSを通したつながりで不足を感じない世代が増えていく中、リアルなつながりを求める人は減っているのでしょうか……近年の犯罪はコミュニティーの弱体化が関係するような事件も多いように感じています。リアルな人間関係は面倒も多いですが、メリットの方が多いと感じる40代です」(東京・40代女性)

〈小学生の下校、見守り〉
 ●「町内会や自治会に参加するといろいろな出会いがありそこからつながりができる。『孤独死』にならないためにも自治会や町内会にかかわることは必要であると感じている」(新潟・20代男性)

 ●「小学生の下校時に、子どもたちを地域の方たちが見守ってくれてとても助かっています。また防犯灯の設置も自治会でおこなっており、暗がりが少なく安全面からも安心して暮らしています」(沖縄・40代男性)

 ●「災害等が発生した時の対応で国や行政に頼り過ぎの感が有る。基本は、自分の命は自分で守る『自助』。高齢者や、体の不自由な方は、周りの人が助ける『共助』。その上で国や行政の『公助』。国や行政もすぐには対応が難しいだろうから、そこで大切になるのが『近所』。町内会等の組織だと思う」(東京・50代男性)

 ●「人間関係が煩わしい」(茨城・50代男性)

 ●「入会していないと安心して暮らせない(嫌がらせなどがある)のが問題」(滋賀・20代男性)

 ●「災害時の避難だけが心配で加入している人がほとんど。爪はじきにされたくないという日本人気質」(神奈川・40代女性)

〈行政の下請けですか〉
 ●「行政が何をしているのか分かりにくい。それを一つでも聞きに行けること」(兵庫・60代男性)

 ●「行政からの配布物の多さ。計画的でないメール便での送りつけ。必要な配布物もあるのでしょうが個人的にはほとんど目を通していません。何でもとりあえず回覧にしておけばそれでことが足りているというお役所仕事の出先機関にしかとれない」(京都・50代男性)

 ●「行政からの下請け事業が多すぎる。地域の課題は地域住民でないと気付かない部分も多い。つまり、地域の課題は、地域ごとに違うはずである。にもかかわらず、行政からの下請け事業で終始していて、本来の目的であるはずの住民自身による課題解決について手付かずのまま1年が終わり、その繰り返し・・・

このページのトップに戻る