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医療・健康
朝日新聞社

もがき苦しむ短命県・青森 酒と涙とたばこと塩

初出:2015年11月29日〜12月3日
WEB新書発売:2016年4月28日
朝日新聞

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 男女とも全国で最も平均寿命が短い青森県(厚生労働省・都道府県別生命表=2010年)。飲酒、喫煙、肥満、食塩摂取などさまざまな要因があるようだが、まず「喫煙」をテーマに、県内の実情や行政などの懸命の取り組みを取り上げる。青森は葉タバコ農家が多いうえ、飲食などの業界団体が禁煙の条例化に反発した地域もある。最近話題の「禁煙治療」を体験した人にも話を聞いた。

◇序章 長寿県との差 指標は語る 青森と長野 食塩摂取量・喫煙率・肥満者率…
◇第1章 「吸ってもいいよ」も要因
◇第2章 治療成功「迷惑かけてた」
◇第3章 「たばこ規制」官民後押し


序章 長寿県との差 指標は語る 青森と長野 食塩摂取量・喫煙率・肥満者率…

◎弘大部長 県民の健康意識向上を
 全国で最も平均寿命が短い「短命県」の青森県と日本一長寿の長野県を比べると、食塩摂取量や喫煙率、肥満者率など様々な指標で明確な差があった。その差を生み出す原因を探った。

 2015年11月11日昼過ぎ、長野県佐久市春日の善郷寺公民館に近所の住民6人が、それぞれの家庭で作ったみそ汁を持って集まった。「1%。適正塩分が0・8%なので、ちょっと多いですね」。佐久市高齢者福祉課の栄養士保坂馨さんが塩分計でみそ汁の塩分濃度を測った。それを基に塩分の取りすぎの問題点を説明したり減塩メニューを紹介したりした。



 10年に厚生労働省が公表した都道府県別生命表で平均寿命が男女ともに最下位の青森県(男性77・28歳、女性85・34歳)に対し、長野県(男性80・88歳、女性87・18歳)はともに全国一だ。
 1981年に始まった全県を挙げての県民減塩運動が特に有名だが、食塩摂取量は01〜05年平均で男性が31位、女性は35位(07年国民健康・栄養調査を活用した健康及び栄養水準に係る都道府県別ベンチマーク指標の検討)と比較的多い。長野県健康増進課の担当者によると、食塩摂取量自体はかつてより減少しているので減塩運動も長寿県に一定の役割を果たしたとみられるが、それだけではないという。「行政と地域の健康ボランティアの連携や、県民健康栄養調査のデータに基づく健康づくりなど県民の健康に対する意識の高さが健康長寿の要因」という・・・

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