【お知らせ】WEB新書は閉店しました。

教育・子育て
朝日新聞社

発達障害の乗り越え方 デコボコの個性を受け止める

初出:2015年3月29日、2016年2月27日、4月2日、4月8日
WEB新書発売:2016年4月28日
朝日新聞

このエントリーをはてなブックマークに追加

 我が子に発達障害の可能性があると知ったのは6年前のことだ。他人の物を間違えて持ち帰ったり、団体競技でパニックを起こし、学校を飛び出したり――妻と4人の子供が発達障害だとわかった那覇市のコピーライター平岡禎之さんは、一人ひとり違うデコボコの個性をどう受けとめ、どう生活を立て直したのか。大学生の支援の実態などを踏まえ、発達障害をめぐる最新事情を追うルポ。

◇デコボコだって大丈夫/「妻と子、5人が発達障害」平岡家の歩み
◇発達障害、大学生のケア後手/大学・院生、8年前の20倍、2016年4月から配慮義務化
◇発達障害の若者に仕事を/ひきこもりだった34歳の場合
◇発達障害の学生の支援、なにが求められるの?


デコボコだって大丈夫/「妻と子、5人が発達障害」平岡家の歩み

 なぜ当たり前のことができないんだ――。那覇市のコピーライター平岡禎之さん(56)はかつて、よく子どもを怒鳴って叱ったといいます。妻と4人の子どもが発達障害で、得手不得手は凸凹(でこぼこ)。トラブル続きの家族は、「知ること」で大きく変わりました。

 平岡さんの家ではホワイトボードに、夕飯作り、皿洗いなどと書かれた磁石のシートがたくさん貼られ、一つ終える度に裏返すと、「できた!」の文字が表れる。達成感を味わえる工夫だ。極端に忘れっぽく、集中すると寝食も忘れる。家族の特性を様々な工夫でカバーしている。

◎まさか我が子が
 我が子に発達障害の可能性があると知ったのは6年前のことだ。次男の選矢(えりや)さん(19)が通っていた中学校から呼び出された。他人の物を間違えて持ち帰ったり、団体競技でパニックを起こし、学校を飛び出したり。同じ頃、小学校教師として働き始めた長女の愛さん(32)は、うつと診断され休職を余儀なくされた。
 そんな時、教育委員会の指導員にもらった発達障害についての冊子を読んで驚いた。4人の子ども全員に当てはまった。「うちを観察して書いたんじゃないかと」。それまで発達障害の本を読んでも、まさか我が子にかかわることとは思いもしなかった・・・

このページのトップに戻る