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朝日新聞社

3歳児、おなかすいて盗んだ 頼りにならない親をどうするか

初出:朝日新聞2016年5月8日〜5月10日
WEB新書発売:2016年6月2日
朝日新聞

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 2012年春、西日本のスーパーマーケット。万引きで補導されたのは3歳の保育園児。ズボンとシャツのポケットにあめとチョコを詰め込み、背中にロールパンの袋を隠していた――。生活困窮などを背景とした親の育児放棄(ネグレクト)が問題になっている。生き残るために万引きなど、犯罪に手を染めてしまう子供もいる。背景には、生活保護を除いて、個人単位でしか困窮家庭を支援できない制度の限界もある。追い詰められた子供たちの現状を追うルポ。

◇第1章 3歳児、おなかすいて盗んだ
◇第2章 住み込みで働き、月2万円
◇第3章 「お金貸して」母に迫られ


第1章 3歳児、おなかすいて盗んだ

◎親は借金返済、3人の子残され
 万引きで補導されたのは3歳の保育園児だった。2012年春、西日本のスーパーマーケット。ズボンとシャツのポケットにあめとチョコを詰め込み、背中にロールパンの袋を隠していた。
 数カ月前から児童相談所(児相)が「経済困窮によるネグレクト(育児放棄)」の疑いで見守っていた家庭の次男。「一度にたくさん盗んでいるからこの子は初犯じゃない。食べさせて、きつく叱ってください」。警察官は母親(43)に言った。
 5歳上の長男、4歳上の長女も万引きでの補導歴が複数あったが、次男が補導されたのは初めてだった。
 トラック運転手の父親(50)は仕事で深夜まで帰らず、泊まる日も。母親は家政婦として住み込みで働き、ほぼ子どもだけでアパートで暮らしていた。
 料金滞納でガスは年中不通。水道、電気もよく止まった。子どもたちの食事は1日15分ほど戻る母親らが用意したカップ麺やそうめん。空腹を満たすため万引きした。小学校を休みがちになり、午前1時ごろまで遊ぶ日もあった。

児相に通報度々
 一家がこんな状態になったのは、父親が連帯保証人になっていた友人の借金を数年前に背負ったのがきっかけだった。給料はほぼ返済に充て、母親もパートで働いたが、家計をうまくやりくりできず、ヤミ金融から借りてしのいだ。
 「力になる」と話す友人の女性にも、母親は金を借りた。半年ほどすると家の手伝いを強要されるようになり、11年春から友人宅に住み込み始めた。ヤミ金からの厳しい取り立てに追われ、「この人に頼って返済し続けないと家族を守れない」と思い詰めていた。
 1年余りたって、不登校気味の子どもたちを心配した小学校が役所に連絡。児相職員が月に一度は家庭訪問し、改善を求めたが、母親は「子どもの面倒は見ている。私たちが育てる」と主張し続けた。その後も「外で子どもが1人で遊んでいる」「大人の姿がなくて心配」と近所から通報が相次いだ・・・

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3歳児、おなかすいて盗んだ 頼りにならない親をどうするか
216円(税込)

2012年春、西日本のスーパーマーケット。万引きで補導されたのは3歳の保育園児。ズボンとシャツのポケットにあめとチョコを詰め込み、背中にロールパンの袋を隠していた――。生活困窮などを背景とした親の育児放棄(ネグレクト)が問題になっている。生き残るために万引きなど、犯罪に手を染めてしまう子供もいる。背景には、生活保護を除いて、個人単位でしか困窮家庭を支援できない制度の限界もある。追い詰められた子供たちの現状を追うルポ。[掲載]朝日新聞(2016年5月8日〜5月10日、5600字)

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