文化・芸能
朝日新聞社

政宗公を追いかけて 生誕450年、いまだ衰えぬ独眼竜人気の秘密

初出:朝日新聞2017年1月1〜8日、17日
WEB新書発売:2017年6月15日
朝日新聞

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仙台藩祖・伊達政宗が生まれてから、2017年で450年。文化に交易に国づくりに、宮城の礎を築いた「政宗公」に対する県民の思いは今なお熱い。一世を風靡(ふうび)したNHK大河ドラマ「独眼竜政宗」30周年でもある今年は、東日本大震災から6年目となる。復旧から復興への足取りを確かなものにする時期に、節目を迎えた「政宗公」。郷土の未来に新たな幕開けを告げるかのごとく、その存在が一層輝く。永遠に人々を魅了する人気、存在感の秘密を探ってみた。

◇序章 独眼竜の光、未来照らす
◇第1章 450年、愛され続ける「王」/
◇第2章 [建築物]―古今の技、瑞巌寺で融合
◇第3章 [食べ物]―ずんだ餅はお好きかな
◇第4章 [文化]―粋に和装、現代の伊達男
◇第5章 [名前]―街歩けば殿様ブランド
◇第6章 [復興]―400年前の震災、今に重ね
◇終章 政宗公と歩む道、考えた
◇番外編 自筆「酔いつぶれ伺えず」
◇政宗クイズ


序章 独眼竜の光、未来照らす


◎「第2の故郷」応援カフェ 俳優・渡辺謙さん
 「独眼竜政宗」(1987年)で、東北の一武将を全国区に押し上げたのは、今や国際的な俳優となった渡辺謙さん(57)だ。強烈な「目力(めぢから)」でその後の政宗のイメージさえつくった、そんな渡辺さんが、静かに根を張って被災地を支えている。気仙沼市の港近くにカフェ「K―port(ケーポート)」を開いて3年。オーナーとして、まちづくりに情熱を傾ける地元の仲間の背中を押す。
    ◇
 《政宗に始まり、「なぜか東北の役が多い」と話す渡辺さん。ロケでは東北各地を訪れた。6年前、その地が大きな被害を受けた。》
 東北全体を第2のふるさとのように思うところがありました。「おいおい、今ここで何かやらなきゃどうする」って自分に言われた気がするんです。阪神大震災や中越地震の時は、仕事で日本を離れた時期もあって何もできなかった。「お前それでいいのか」と鬱積(うっせき)するものがあったように思います。
 自分が生きている時代に大きな災害を経験した。これをどう受け止め、人生に生かすかというのは、僕にとっての課題です。
 《まだがれきだらけの4月ごろから、「ナビを見てもどこだか分からない場所」に、物資を持って回り始めた。被災した人に会うためだった。》
 お一人おひとりと話すと、すさまじい出来事に、時計が一切止まっているんですね。表情がほとんどなく、苦しいとかつらいとか悲しいとか、そういう気持ちを封印していた。
 「どう?」って声をかけ、手を添えたりハグしたりすると、泣き出し、笑顔になる人たちがいた。僕も病気で死を意識した局面がありました。背中に手を当てることはできるかもしれないと思いながら回り、少し心を開いてもらうことはできたかなと・・・

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政宗公を追いかけて 生誕450年、いまだ衰えぬ独眼竜人気の秘密
216円(税込)

仙台藩祖・伊達政宗が生まれてから、2017年で450年。文化に交易に国づくりに、宮城の礎を築いた「政宗公」に対する県民の思いは今なお熱い。一世を風靡(ふうび)したNHK大河ドラマ「独眼竜政宗」30周年でもある今年は、東日本大震災から6年目となる。復旧から復興への足取りを確かなものにする時期に、節目を迎えた「政宗公」。郷土の未来に新たな幕開けを告げるかのごとく、その存在が一層輝く。永遠に人々を魅了する人気、存在感の秘密を探ってみた。(2017年1月1〜8日、17日、16000字)

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