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朝日新聞社

職業としての葬儀 こんなに多くのプロがいたのか

初出:2016年4月4日〜6月6日
WEB新書発売:2017年11月16日
朝日新聞

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 葬儀・告別式に参列した経験がある人は多いはずだが、身近な人を亡くして自分が当事者になったような場合を除き、その段取りを知ることはあまりない。だが、実は多くの「プロフェッショナル」が関わっている。料理や生花、霊柩車などの担当者、一般には存在すらあまり知られていない「エンバーマー」など、さまざまな仕事に携わるプロたちとその仕事を紹介する。

◇第1章 葬儀責任者/意向くみ、式整える要
◇第2章 司会/打ち合わせ7割、厳粛に温かく
◇第3章 セレモニーサービス担当者/絶えず気配り、細やかにサポート
◇第4章 副所長/利用しやすさ、日々心がけ
◇第5章 エンバーマー/最後の姿―きれいに、穏やかに
◇第6章 植栽管理担当者/季節感を演出、心に残る庭に
◇第7章 生花スタッフ/祭壇の彩り、ニーズに応じて
◇第8章 料理担当者/参列者もてなす、こだわりの味
◇第9章 運転手/締めくくり担う誇りを常に


第1章 葬儀責任者/意向くみ、式整える要

 著名人が使う斎場として有名な東京都内の「青山葬儀所」は、年間約70件の利用があります。しめやかに執り行われる「お式」には、どんな人たちが関わり、どう支えられているのでしょうか。

◎イヤホンマイクで進行指示
 「表はだいたい整列できています」
 3月の晴れた日の午前、青山葬儀所の駐車場で公益社の河崎裕忠さん(40)がイヤホンマイクに手を添えて小声を出した。「葬儀・告別式」が終盤に近づき、出棺の時刻が近づいていた。参列者が駐車場の周りに並び終えたタイミングで、式場内のスタッフに状況を知らせたのだ。

 ほどなく、クラシック音楽が流れる中で棺(ひつぎ)が運ばれてきた。見守る100人超の人たちはせき払い一つしない。準備が整った霊柩(れいきゅう)車はクラクションを短く鳴らし、火葬場に向かった。河崎さんは、一瞬だけ一息ついた表情を見せた後、午後の「初七日」に向けての準備に入った・・・

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