医療・健康
朝日新聞社

小3で足首に激痛 リウマチ 患者を生きる

初出:朝日新聞2017年7月10〜14日
WEB新書発売:2017年11月30日
朝日新聞

このエントリーをはてなブックマークに追加

小学3年生の2月、足首が激痛に襲われた。夜も眠れず、ひざ立ちして歩くのがやっとだった。外出できない生活が続き、20代になり、徐々に関節の変形が始まった――。体を守る免疫細胞が関節を覆う膜の内側にある滑膜を誤って攻撃し、炎症を引き起こすリウマチ。日本では、1999年に抗がん剤メトトレキサートがリウマチに対して承認されるまで、効果の高い薬はありませんでした。心の通じ合う主治医との出会い、気の合う友人との付き合いを経て、「自分なりの生活」を歩む患者さんの体験を跡付けるルポ。

◇第1章 小3で足首に激痛
◇第2章 2度克服した大腿骨骨折
◇第3章 「帰りたい」リハビリ奮起
◇第4章 今後の生き方、ノートに
◇第5章 情報編 自助具使い、生活便利に


第1章 小3で足首に激痛

 山梨県甲州市の市街地から標高300メートルほどあがった農村の一軒家で、関節リウマチ患者の雨宮福子(あめみやふくこ)さん(69)は一人暮らしをしている。5月4日夕方、隣の山梨市にある牧丘病院の院長、古屋聡(ふるやさとし)さん(54)が訪問診療にきた。
 「調子はどう?」「いい日も悪い日もあるから。悪い日は横になっていることが多いけど……」
 居間のいすに座りながら、合成樹脂製の靴「クロックス」を脱がしてもらい、指を診てもらう。
 「床に座ってしまったら、なかなか立ち上がることができないからね」。雨宮さんはひざがX脚に変形し、ひじや指の関節が曲がっている。上手にバランスがとれないため、立ち上がるのが難しい。

 小学3年生の2月、足首が激痛に襲われた。夜も眠れず、ひざ立ちして歩くのがやっとだった。
 母の富(とみ)さんにおんぶをされて診療所に行った。痛み止めも効かない。痛みは足首からひざ、肩、ひじ、指へ広がった。外出できない生活が続き、20代になり、徐々に関節の変形が始まり、右中指や右ひじ、ひざにも広がっていった。
 学校にも通えなかったが、両親から「新聞だけは読んでおくように」と言われ、毎日精読した。20代半ば、ある記事が目にとまった。リウマチ患者の体験記だった。「私と同じ手。治ることはないんだ」と落ち込んだ。自分がリウマチかもしれないと知った・・・

購入する

この記事の続きは、WEB新書でお読みいただけます。

小3で足首に激痛 リウマチ 患者を生きる
216円(税込)

小学3年生の2月、足首が激痛に襲われた。夜も眠れず、ひざ立ちして歩くのがやっとだった。外出できない生活が続き、20代になり、徐々に関節の変形が始まった――。体を守る免疫細胞が関節を覆う膜の内側にある滑膜を誤って攻撃し、炎症を引き起こすリウマチ。日本では、1999年に抗がん剤メトトレキサートがリウマチに対して承認されるまで、効果の高い薬はありませんでした。心の通じ合う主治医との出会い、気の合う友人との付き合いを経て、「自分なりの生活」を歩む患者さんの体験を跡付けるルポ。(2017年7月10〜14日、4900字)

    スマートフォン、タブレットでも読めます。

    Facebookでのコメント

    このページのトップに戻る