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教育・子育て
朝日新聞社

石原慎太郎もいた湘南高校 シュールな絵ばかり描いていた

初出:2014年10月31日〜12月19日
WEB新書発売:2018年3月1日
朝日新聞

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 神奈川県藤沢市の県立湘南高校。その名の通り湘南海岸にほど近く、卒業生には小説「太陽の季節」で知られる作家で元東京都知事の石原慎太郎氏、外務省OBの岡本行夫氏、元プロ野球選手の佐々木信也氏らそうそうたるメンバーがいる。その群像を紹介する。

◇第1章 「人生を開いてくれた」恩師との出会い
◇第2章 あの体育祭の熱気、毎日が祭りのよう
◇第3章 ノーベル化学賞も理系の英才たち
◇第4章 夏の甲子園初優勝、持参のコメ底ついた
◇第5章 「腹心の友」高裁・地裁トップに
◇第6章 「おごり高ぶるな」胸に
◇第7章 共学から60年超、女性が活躍
◇第8章 マエストロ、部員集めでもタクト一流


第1章 「人生を開いてくれた」恩師との出会い

 湘南高校出身の「一番の著名人」に多くの卒業生が挙げるのは、元東京都知事で衆院議員、作家の石原慎太郎(82、1952年卒)である。「悪名高いから、俺は」と笑う石原は10代の時の自作画集を開き、「人生を開いてくれた」という恩師の美術教師の写真を指した。
 仏文学に傾倒、シュールな絵ばかり描いて「写実画しか認めない前任教師に毛嫌いされた」石原を、「四角いものも丸く見えたら丸く描けばいい。感性の発露が芸術だ」と理解してくれた奥野肇先生。写生会でガソリンスタンドを「面白い」と描く人だった。先生の没後、残した絵を逗子の自宅に飾った。その家は最近売却したが、絵は大切にしまってある。

 「アベノミクス」の理論的支柱で内閣官房参与の浜田宏一(78、54年卒)は高校時代、数学研究会に熱中した。登校中に数学の先生と一緒になり、「受験と違うモダンな数学の世界」に触れた。「無限の世界では有限の世界と全く違うことが起きると知り、引かれた」と言う・・・

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