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朝日新聞社

食のプロと一杯 プロが思わずうなる飲食店めぐり

初出:2017年5月26日、6月1日、11月10日、12月22日、2018年2月2日、3月2日
WEB新書発売:2018年3月15日
朝日新聞

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 築地の鮮魚店社長、南極基地の料理人、相撲部屋のちゃんこ番、あゆで有名な秋川の漁協組合長、カレー&ジビエ料理店の猟師兼シェフ、三崎マグロのベテラン仲買人……食材や料理を知り尽くした食のプロたちが、自分のために足を運ぶ店とはどんなところか。一緒に杯を傾けながら、仕事ぶりを尋ねてみました。

◇第1章 築地の老舗鮮魚店・三宅社長が推す/魚の目利きが太鼓判、うなぎ満喫
◇第2章 越冬隊員・渡貫淳子さんが推す/南極料理人、帰国のご褒美は「もつ」
◇第3章 友綱部屋ちゃんこ番・魁ノ若さんが推す/食べて話して、ごっつぁんです
◇第4章 秋川漁協組合長・安永勝昭さんが推す/東京育ち、手塩にかけた清流の女王
◇第5章 狩りする料理人・竹林久仁子さんが推す/女性猟師、自然派ワインで一息
◇第6章 三崎マグロのプロ・篠田和也さんが推す/赤身うまけりゃトロもうまい


第1章 築地の老舗鮮魚店・三宅社長が推す/魚の目利きが太鼓判、うなぎ満喫

■生から焼き上げ 肝やひれ…酒のあて/蒸してふわっと 締めの丼ぺろり
 各地から新鮮な海の幸が集まる東京・築地市場。魚を熟知した河岸の人たちが、わざわざ足を運ぶ酒場とはどんなところか――。場外市場の老舗鮮魚店「三宅水産」をたずねると「行きつけの紹介? いいっすよ」。3代目の三宅正人社長(48)が応じてくれた。三宅水産では常時200種類の魚や貝類などを扱い、すし屋に行ってもネタを見ただけで味の良しあしが分かるという。初対面だが、そんなプロと飲みながら話を聞いてみたい――。わがままを伝えると「え、サシで? まぁいいよ」。一瞬戸惑いながらも、その場でお店を予約してくれた。さすが毎朝、競りに参加しているだけに迷いがない。

 三宅社長が「ぼくの中で旬」と選んだのが「新橋まほろば」という、うなぎ屋。JR新橋駅から徒歩5分ほど、雑居ビル1階の奥まったところにある。「老舗を含めていろいろ食べ歩いたけれど、ここのはおいしいなぁと」。魚のプロが思わずうなるうなぎとは。胸が高鳴る。
 このお店、毎日うなぎをさばき、注文を受けてから生から焼き始める。「白焼きと一通りもらえますか? あと肝焼きとひれ巻」。三宅社長の豪快な注文に、店主の前田篤男さん(36)がテンポ良く反応する。「きょうのうなぎは柔らかめなので、地焼きにしてもおいしいですよ」。一通り? ひれ巻って?? うなぎの街・浜松市出身の記者として、何とか「地焼き」は察しがついたものの・・・

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