いつ、どこで、大きさは? だれもが知りたい巨大地震。そもそも予知は可能なのか。
地震学者に聞くと、さまざまな回答が寄せられた。いま、専門家はこんなにバラバラだ。
◇注目度トップは「東海」
◇「時期」には大きな幅
◇そもそも予知は可能か
◇地震学へ「反省」と「擁護」
◇地震学者20人の回答
「学問以下のレベル」
「このような数字が出てくることは理解できる」
1月から話題になった「首都圏でマグニチュード(M)7級の直下型地震が起こる確率は4年以内に70%」という、東京大地震研究所チームの試算に対する評価だ。
真っ二つに分かれる意見は、どちらも地震学者のもの。この大きな隔たりこそ、「地震予知」をめぐる現状を象徴している。
巨大地震の発生が前もってわかれば――。
地震国日本で暮らす人なら、だれもが思うことだろう。阪神大震災、東日本大震災と、多くの命を奪い去る大地震の威力を見せつけられるたび、その思いを強める人は多い。国も長年、多額の資金を投じ、地震予知に取り組んできた。
アエラは、地震学者たち120人にアンケートを送付。個人的に注目している今後の巨大地震や、地震予知に関する意見を聞いた。
回答を寄せたのは20人。震災後、「地震学は防災の役に立っていない」などと批判されたこともあってか、予知について語ることへの戸惑いや抵抗感がうかがえる。回答した人の中にも、巨大地震の予想については「わかるはずがない」「特定できない」などと、具体的な答えを示さなかった人が4人いた。
予想を明確にした16人を、震源地ごとに配置したのが次のチャートだ。
最も多くの学者が注目するのが、「南海トラフ」沿いの「東海・東南海・南海」沖(10人、複数回答含む、以下同)だ。このうち東海については、1970年代から巨大地震の到来が近いと言われており、国が重点的に「前兆」を観測。今年1月には、M8程度の地震が30年以内に88%の確率で起こると確率を見直している。
「データが豊富で、予知できるとすればここという意味で注目しています」
そう話すのは、産業技術総合研究所主幹研究員の小泉尚嗣氏だ。一方、日本女子大の佃為成非常勤講師は、近畿地方が特に危険との見方を示す。
「琵琶湖の湖底で水やガスが噴き出すなど、最近、地下で異変が起きていると考えられます」
次いで注目度が高いのは、「東北沖」(7人)と「北海道沖」(4人)。3・11以前に東北沖での巨大地震の可能性を指摘し、今回、日本海溝北部から千島海溝までの範囲に着目しているとした東京大の池田安隆准教授は、こう根拠を説明する。
「今回の地震で割れたプレートの『割れ残り』があると考えられます」
地震の「規模」は、ほぼ全員がM8〜9の範囲で予想している。そんな中でただ一人、それを上回るM9・5を予想したのが佃氏だ・・・
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いつ、どこで、大きさは? だれもが知りたい巨大地震。そもそも予知は可能なのか。地震学者に聞くと、さまざまな回答が寄せられた。いま、専門家はこんなにバラバラだ。3月19日号の特集「20人予想 今後の大地震」から。[掲載]AERA(2012年3月19日号、10700字)
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