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朝日新聞出版

「駐在員の夫」になれますか? 海外赴任をめぐるオンナ模様

初出:2015年1月19日号
WEB新書発売:2015年1月22日
AERA

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 専業主婦にとって最高のステータスとも言える「海外駐在員の妻」。だが、それはもはや過去の話らしい。海外赴任はオトコが行くものという前提がなくなり、仕事を持つ女性が子どもを連れて赴任したり、夫が妻に合わせて現地で仕事を見つけたり。それを支援するための制度を整える企業も増えている。働く母にタブーがなくなる一方で、「海外ではね〜」が口癖の元「駐妻」の存在は今や絶滅危惧種。とは言っても、根強く残るほのかな憧れ。もし選べるのなら、アナタはどちらになりたい?

◇妻は駐在員、夫は現地就職
◇「では神様」は絶滅危惧種


妻は駐在員、夫は現地就職

 午後5時に仕事を終え、長女(2)を保育園から連れ帰るとまず、週末に作り置きしておいた食事を温める。電話会議がある日はベビーシッターに来てもらい、自宅から参加。午後9時半に長女を寝かしつけ、余力があれば家事や残務を片付ける。
 一見、ワーキングマザーの日常のようだが、彼女の働き方はかなり 「型破り」。なぜなら、大手商社の海外駐在員として子連れ赴任しているからだ。
 住友商事の加古紗理さん(31)は2014年、夫を日本に残し、長女を連れて米フロリダの子会社に赴任した。主な業務は経営管理。米国人300人の会社に出向する日本人は上司と加古さんの2人だけだ。
 「商社の駐在員たるもの、24時間臨戦態勢であることは常識でしたが、子育て中の私には現実的に難しい。期待される役割と、自分ができることとをどうすり合わせていくか。責任と重圧を感じながら、新しい働き方を模索しています」

◎子連れ赴任支援制度
 住友商事には14年12月現在、子どもだけを連れて海外で働く女性社員が加古さんを含めて3人いる。海外駐在員は全体で約千人で、うち女性は51人。子連れは少数の中の少数だ。加古さんも14年1月に打診を受けた際は単身赴任を覚悟していた。ところが会社は、子どもだけを連れて海外赴任する社員の支援制度を整備していた。
 引っ越し荷物の重容量を増やす、子どもの渡航に付き添う大人の航空運賃を補助する、日本での保育費用との差額を補助するなど、サポートは細部にわたる。人事厚生部の本山ふじか課長はこう話す。
 「制度化に踏み切ったのは、子育て中でも・・・

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