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朝日新聞出版

樹木希林さん、年をとるのは怖いですか? 120分独占インタビュー

初出:AERA2017年5月15日号
WEB新書発売:2017年5月18日
AERA

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「(取材にくるとき)手土産は絶対に持ってこないで」。「あ、それから今回の取材の謝礼もいらないから。こう言っちゃ申し訳ないけれど、大した金額でないでしょう」――。アエラの取材依頼に当初は丁重な断わりの電話があった。だが「こういう取材は今回きり」の条件で、樹木希林さんは「なんでも聞いていい」と重い扉を開いてくれた――。福祉は先細り、年金は雀の涙、ゆくゆくはAIに職も奪われるらしい。認知症は激増し、自宅は売れず……世間には「老いは怖い」という話ばかりがあふれる。だけど、人生は一度きり。老後不安に怯え、老い支度ばかりしていて、本当にいいのだろうか? 樹木希林さん、小池一夫さんなどのインタビューをまじえ、前向きに老いを迎えるための知恵に迫ってみた。

◇第1章 年をとるのは怖いですか/全身がん、俳優・樹木希林 インタビュー
◇第2章 「上手に若さを卒業する」のがカッコイイ/ツイッターフォロワー45万人・小池一夫
◇第3章 「ドラマは倉本聰さんからの痛烈なメッセージ」/「やすらぎの郷」中込卓也プロデューサー
◇第4章 孤立して死なない/コミュ障でも仕事がなくてもなんとかなる
◇第5章 「おまけ」で幸せ80代超/最新科学で老化に迫る
◇第6章 迫る便意を予測せよ!/人間の尊厳守る排泄予知デバイスと紙パンツ


第1章 年をとるのは怖いですか/全身がん、俳優・樹木希林 インタビュー


面白がらなきゃ、やってけない/全身がん、俳優・樹木希林(74)の死生観
 アエラの取材依頼に当初は丁重な断りの電話があった。だが「こういう取材は今回きり」の条件で、樹木さんは「なんでも聞いていい」と重い扉を開いてくれた。
 「老い」とか「死」とか、そういうテーマの取材依頼がたくさんきて、困っちゃうのよ。何も話すことなんてないんだから。「死をどう思いますか」なんて聞かれたって、死んだことないからわからないのよ。ひとつ(取材を)受けるとキリがなくなるでしょ。だから全部お断りしているんです。映画の宣伝のときは仕方ないけど。
 私がこういう取材を受けるメリットはどこにあるの? あなた方のメリットはわかるの。えっ、私の話で救われる人がいるって? それは依存症というものよ、あなた。自分で考えてよ。
 死はいつか来るものではなく、いつでも来るものなの、私の場合。全身がんですから。だから仕事も先の約束はしない。せいぜい1年以内。仕事の交渉は留守電とファクスで全部自分でしている。この間も「2年契約で」なんて話が来たんだけれど「とんでもない。よしてください」って言ったの。「そのほうがおカネ的にもいいでしょう?」って先方は言うんだけれど、「2年先(の命)なんて保証できない。持たせようと思うほうが苦しいから勘弁してください」って言ったわ・・・

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この記事の続きは、WEB新書でお読みいただけます。

樹木希林さん、年をとるのは怖いですか? 120分独占インタビュー
216円(税込)
  • 著者編集部・石田かおる、福井洋平、澤田晃宏、高橋有紀
  • 出版社朝日新聞出版
  • 出版媒体AERA

「(取材にくるとき)手土産は絶対に持ってこないで」。「あ、それから今回の取材の謝礼もいらないから。こう言っちゃ申し訳ないけれど、大した金額でないでしょう」――。アエラの取材依頼に当初は丁重な断わりの電話があった。だが「こういう取材は今回きり」の条件で、樹木希林さんは「なんでも聞いていい」と重い扉を開いてくれた――。福祉は先細り、年金は雀の涙、ゆくゆくはAIに職も奪われるらしい。認知症は激増し、自宅は売れず……世間には「老いは怖い」という話ばかりがあふれる。だけど、人生は一度きり。老後不安に怯え、老い支度ばかりしていて、本当にいいのだろうか? 樹木希林さん、小池一夫さんなどのインタビューをまじえ、前向きに老いを迎えるための知恵に迫ってみた。(2017年5月15日号、15700字)

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