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朝日新聞出版

無料マンガがマンガを救う ウェブが変える出版ビジネス

初出:AERA2017年5月22日号
WEB新書発売:2017年6月1日
AERA

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好きな作品は必ず買うし、定期的に書店で新作を物色する。漫画に自然とランクができた。単行本を買う一軍、キンドルで買う二軍、月に1度漫画喫茶でまとめ読みをする三軍、ウェブの無料提供分で済ませる四軍――。「LINEマンガ」(LINE)や「comico」(NHN comico)、「マンガボックス」(DeNA)など、隆盛を極める無料漫画アプリが、漫画の世界を変え始めている。ウェブでのデビューも、今は珍しいことではなくなった。無料なのに、なぜビジネスの拡大につながっているのか。最前線を取材した(AERA 2017年5月22日号掲載の「漫画の進化は止まらない」に加筆しました)。

◇第1章 漫画の進化は止まらない
◇第2章 無料で読めても買う
◇第3章 王道から外れた作品も
◇第4章 電子と紙は共存できる
◇第5章 持続可能性には疑問が
◇第6章 自ら動く漫画家の登場


第1章 漫画の進化は止まらない

 いまや、若者と漫画作品との出合いのかなりの部分を「ウェブ」が占めている。
 無料で読めたり、課金制やチケット制だったり、ひしめく「漫画アプリ」が台風の目になりつつある。出版不況といわれる時代に、作り手と読み手を巻き込み、漫画はどこへ向かうのか。
 
 この数年、漫画を読む量が格段に増えた。都内の会社員男性(27)がスマホにインストールした漫画アプリは14、巡回すれば1日30作品以上が無料で読める。片道45分の通勤電車内や仕事の合間に、無料連載やキンドルで買った電子版を読む。手塚治虫の『火の鳥』、さいとう・たかをの『サバイバル』など旧作から、なじみの薄かった少女漫画まで何でも読む。
 「出合う漫画の幅が広がったし、タップひとつで読めるので、立ち読みよりも効率がいい。作品のクオリティーの差は感じますが、デメリットがあるとしたら、多作品を飛び飛びに読んでいるので、印象に残りづらいことくらいです」(会社員男性)
 好きな作品は必ず買うし、定期的に書店で新作を物色する。漫画に自然とランクができた。単行本を買う一軍、キンドルで買う二軍、月に1度漫画喫茶でまとめ読みをする三軍、ウェブの無料提供分で済ませる四軍。
 無料でも読める漫画がネット上にあふれる現状は、「漫画業界が心配になるほどだが、読者にとっては恩恵」と言う・・・

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無料マンガがマンガを救う ウェブが変える出版ビジネス
216円(税込)

好きな作品は必ず買うし、定期的に書店で新作を物色する。漫画に自然とランクができた。単行本を買う一軍、キンドルで買う二軍、月に1度漫画喫茶でまとめ読みをする三軍、ウェブの無料提供分で済ませる四軍――。「LINEマンガ」(LINE)や「comico」(NHN comico)、「マンガボックス」(DeNA)など、隆盛を極める無料漫画アプリが、漫画の世界を変え始めている。ウェブでのデビューも、今は珍しいことではなくなった。無料なのに、なぜビジネスの拡大につながっているのか。最前線を取材した(AERA 2017年5月22日号掲載の「漫画の進化は止まらない」に加筆しました)。(2017年5月22日号、5100字)

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