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朝日新聞出版

お化けマンション大量発生 タダでも売れない老化マンションの深刻最前線

初出:AERA2017年5月29日号
WEB新書発売:2017年6月1日
AERA

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住居も住人も老化、管理人は管理費を持ち逃げ、修繕や管理もいい加減なそのマンションは、近所でも「お化けマンション」として有名だった――。日本にマンションが誕生して60年以上。今も年に10万戸ずつ増えている。だが一方で、居住者の高齢化や運営管理への無関心などにより、荒廃するマンションが急増している。何が起きているのか。防ぐ方法はあるのか。都心部の老朽化マンション、タダでも売れないリゾートマンションの実態、逆に組合を立て直し、荒廃を食い止めた事例をレポートする。

◇第1章 無関心でボロボロに/他人事ではないマンション管理問題
◇第2章 限界化の一途をたどる、車より安いリゾマン
◇第3章 自販機でも稼ぎます/老朽化の危機に立ち向かったマンション


第1章 無関心でボロボロに/他人事ではないマンション管理問題

 近所でも有名な「お化けマンション」で知られていた。
 横浜中華街に近く、最寄り駅から徒歩4分にある9階建ての分譲マンション。住環境も整った一等地にあるが、廊下や階段の共用部は「ごみ置き場」と化していた。使わなくなったベッドマットや炊飯器、イス、靴などが無造作に置かれたまま。廊下の電気が消えているフロアもある。エントランスには、住民の自転車が放置されていた。
 完成当初からマンションの一室に暮らす女性(80代)は、不安を隠せない。
 「ひびが入って今にもコンクリートがボロボロ落ちてきそうなところがいっぱいあるんです」

◎管理組合は形骸化
 年季が入った外壁にはあちこちにひび割れが走り、ベランダにはさびが目立つ。避難用のはしごも、さびて崩れかかっている。そして、数年前まで廊下の電気はすべて消え「お化けマンション」のように見えたという。
 このマンションは高度経済成長期の1973年にできた。元々この土地のオーナーとの「等価交換」によって建てられ、最上階の全室をオーナーが所有し、自主管理という形を取って、自ら理事長になった。管理組合はあったが形骸化し管理規約もなかった。計画的な修繕すら満足にできず、法令で年2回の点検が義務づけられている消防点検も行った記録がないという・・・

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お化けマンション大量発生 タダでも売れない老化マンションの深刻最前線
216円(税込)

住居も住人も老化、管理人は管理費を持ち逃げ、修繕や管理もいい加減なそのマンションは、近所でも「お化けマンション」として有名だった――。日本にマンションが誕生して60年以上。今も年に10万戸ずつ増えている。だが一方で、居住者の高齢化や運営管理への無関心などにより、荒廃するマンションが急増している。何が起きているのか。防ぐ方法はあるのか。都心部の老朽化マンション、タダでも売れないリゾートマンションの実態、逆に組合を立て直し、荒廃を食い止めた事例をレポートする。(2017年5月29日号、8600字)

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