文化・芸能
朝日新聞出版

龍馬ばかりがなぜモテる? 現代人の琴線に触れる志士

初出:AERA2017年6月12日号
WEB新書発売:2017年6月29日
AERA

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 近代日本の幕開けといえる明治維新。中でも坂本龍馬は人気の志士だが、西郷隆盛や勝海舟、木戸孝允といった重要なキャラクターはたくさんいるのに、ひときわ人気を誇っているのはなぜだろう。龍馬への熱い思いを胸に秘める現代のビジネスマンらをリポートする。龍馬暗殺の謎も追ってみた。



◇第1章 龍馬は人生の道標ぜよ/私たちの心の中に生きている
◇第2章 「新国家」と記された手紙、維新にかける思いが伝わる/手紙から見える龍馬の人柄
◇第3章 どのような道に進んでも、名に恥じない生き方を/坂本家11代、中央大3年・坂本龍哉さん(20)が語る
◇第4章 龍馬はADHDだった!?/凡人の発想を超え偉大な足跡をしるす
◇第5章 暗殺の黒幕にあの人物/状況証拠を積み上げ出した仮説


第1章 龍馬は人生の道標ぜよ/私たちの心の中に生きている

 坂本龍馬が凶刃に倒れて今年で150年。近代国家確立に向け奔走した男は、私たちに消えることのない残像を残した。龍馬に続けとばかり、時代に挑戦する人々がいる。

 日本史上、時代を超えてこれほど人気を誇る人物はいないだろう。
 幕末の志士、坂本龍馬(1835〜67)。
 大志を抱き若い理想に燃え、新時代の幕開けを目指し、幕末を疾駆した。そんな龍馬に、私たちは魅せられ勇気づけられる。
 「龍馬によって人生観がガラッと変わりました」
 と話すのは、神奈川県横須賀市に住む齋藤秀一さん(52)。
 龍馬に心酔したのは中学3年の時。母親に買ってもらった司馬遼太郎の小説『竜馬がゆく』を読んだのがきっかけだった。本の中で、大政奉還直後に龍馬が作成した新政府の組閣名簿に龍馬の名がないことを不審に思った西郷隆盛に、龍馬が言う。
 「世界の海援隊でもやりましょうかな」
 目からウロコが落ちた。そのころ、齋藤さんは無気力状態で不登校の少年だった。しかし、龍馬のこの一言を目にした瞬間、自分がちっぽけに思えた。
 「夢を持って何かをやらなくちゃいけない」
 大学を卒業すると郵便局に就職、30歳の時には課長にまで昇進した。このままいけば局長にまでなれたが、長崎市内で龍馬ファンが集まる居酒屋を訪れたことがきっかけとなり、地元の横須賀にも龍馬好きが集まれる場所をつくりたいと思い一念発起。40歳で退職し、42歳の時に飲食店「やきとり竜馬におまかせ」をオープンした。

◎心のパートナー
 収入は減ったが、悔いはない。それどころか、人生にとって素晴らしいものを与えてもらったと思っている。
 「人との出会いです」
 店は龍馬ファンが交流する場となり、さまざまな人が訪れる。外国人、高校生……。龍馬好きだけでなく、アンチ龍馬まで。齋藤さんはそれが楽しくて仕方がないと笑う。夢は?
 「薩長同盟など、龍馬は人と人とを結ぶことがうまかった。僕も、『出会いの達人』になりたいと思います・・・

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龍馬ばかりがなぜモテる? 現代人の琴線に触れる志士
216円(税込)

近代日本の幕開けといえる明治維新。中でも坂本龍馬は人気の志士だが、西郷隆盛や勝海舟、木戸孝允といった重要なキャラクターはたくさんいるのに、ひときわ人気を誇っているのはなぜだろう。龍馬への熱い思いを胸に秘める現代のビジネスマンらをリポートする。龍馬暗殺の謎も追ってみた。(2017年6月12日号、7900字)

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