医療・健康
朝日新聞出版

親ロスに備える 死別のストレスを和らげる知恵

初出:AERA2017年7月10日号
WEB新書発売:2017年7月20日
AERA

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親の看取りは、誰しもが必ず経験する。ゆっくりと最期のお別れをすることができなかったと、後悔する人は意外に多い。特に母親を亡くした時、「母ロス」と呼ばれる苦悩や悲しみに襲われる人は少なくない。そんな「親ロス」後の苦しみを少しでも和らげる知恵や工夫、ノウハウを集めてみました。

◇第1章 頑張れた自分、ほめてあげよう/「母ロス」でうつを発症も
◇第2章 遺族も医療で支える/始まった「遺族外来」
◇第3章 死を弔うのも悲喜こもごも/あなたの知らない葬送儀礼のローカルルール


第1章 頑張れた自分、ほめてあげよう/「母ロス」でうつを発症も

 母親を亡くした時、「母ロス」と呼ばれる苦悩や悲しみに襲われる人は少なくない。
 精神的に母への依存度が高い日本では顕著だ。母ロスを乗り越えるには、どうすればいいか。

 遺影の母は、笑っている。
 「笑っている写真にしたんです。だけど、見るとつらいです」
 中川葵さん(27)は、そう言うと涙ぐんだ。
 今年1月、最愛の母を亡くした。胃がんだった。がんが見つかったのは2015年冬。その時点で、ステージ3。
 治療すれば治ると信じ、母も治療に積極的だった。母とは離れて暮らしていたが、仕事が休みのたびに実家に戻り、母との時間を過ごした。しかし、昨年12月上旬ごろから母の病状は悪化し、入院。年が明けると体調は一気に悪くなり、最期は家族に看取られ亡くなった。享年59。
 「もっと、一緒にいたかったです」
 中川さんにとって母は、どんな時も味方でいてくれ、支えてくれる存在だった。中学・高校と反抗期だったが、母は毎日弁当を作ってくれた。部活で朝が早い時も、朝ご飯を作ってくれた。
 大学を卒業するとCA(客室乗務員)になった。入社してすぐ、会社を辞めざるを得ない状況になったが、「その時はその時でしょうがないわ」と言ってくれた。そんな優しかった母の死を、まだ受け入れることができないという。
 「いつも母のことを頭のどこかで思っている感覚です・・・

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親ロスに備える 死別のストレスを和らげる知恵
216円(税込)

親の看取りは、誰しもが必ず経験する。ゆっくりと最期のお別れをすることができなかったと、後悔する人は意外に多い。特に母親を亡くした時、「母ロス」と呼ばれる苦悩や悲しみに襲われる人は少なくない。そんな「親ロス」後の苦しみを少しでも和らげる知恵や工夫、ノウハウを集めてみました。(2017年7月10日号、8500字)

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