文化・芸能
朝日新聞出版

AIが変える音楽新時代 人間の音楽家は何を思うか

初出:AERA2017年9月4日号
WEB新書発売:2017年9月14日
AERA

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将棋も囲碁もやられた。「ハイテク黒船」AI(人工知能)が乗り込んでくるのは、次は音楽かもしれない。「ボカロ」の奏でる音楽はすっかり一般化し、ネット上には、AIを使った自動作曲ソフトが、複数公開されている。AIは音楽の敵か味方か。音楽はこれからどう変わるのか。小室哲哉、新垣隆、菊地成孔、みやう゛ぃ、小川理子さんらが考える、音楽の未来。

◇第1章 不完全こそ心を揺らす ロック、クラシック、ジャズ…各界アーティストに聞く
◇第2章 著作権の番人、前近代的な運用/JASRAC著作権使用料の分配問題
◇第3章 やっぱりそこは生演奏でしょう/技術が進んだからこそ見直されるアナログの良さ


第1章 不完全こそ心を揺らす ロック、クラシック、ジャズ…各界アーティストに聞く

■『絞り込み型』に強み、ヒット曲には壁ある/TM NETWORK 小室哲哉さん(58)
 AIがどういう曲を作るかは、大体見えます。例えば「マニアックなジャズを」という絞り込み型の作曲はどんどんできる。オーダーを受けて作曲するなら、人よりはるかに優れた曲を作るでしょう。
 例えば、万人受けするポップな曲で、分かりやすくて、みんながいいと思うものになる。スタジアムで全員がコーラスをやり、泣いたり震えたりするものを、とオーダーすると、クイーンやオアシスの曲、甲子園の応援のブラスバンドも覚え、結果こういうものになりましたと。そうすると、使うセンテンス、ワードにしても「ラブ」であったり、基本は万人が共通でイケるもの、となる。
 ただそうなると、生身の人間が全部そぎ落としたところでふと口ずさむ鼻歌のほうが心を揺らすかもしれない。アコースティックギター一本と人の歌声のほうが染み入る人もいる。そのような曲を「二者択一にしないでやってみてよ」と求めると、AIは相当悩む。データはあっても「相対的に選んだ曲」じゃあダメなので。
 音楽は、いかに人の心を揺らすか、です。その勝負も非常に曖昧さがある。数曲しか知らない人や感情豊かな人が勝つ可能性もある。マスの人の心をいっぺんに同じ方向に動かし、揺らせるかが一つの分岐点。できた人が音楽界の成功者になっているが、AIもなかなかそうはならないと思っています・・・

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この記事の続きは、WEB新書でお読みいただけます。

AIが変える音楽新時代 人間の音楽家は何を思うか
216円(税込)
  • 著者山口亮子、大平誠、福光恵、市岡ひかり、小野ヒデコ
  • 出版社朝日新聞出版
  • 出版媒体AERA

将棋も囲碁もやられた。「ハイテク黒船」AI(人工知能)が乗り込んでくるのは、次は音楽かもしれない。「ボカロ」の奏でる音楽はすっかり一般化し、ネット上には、AIを使った自動作曲ソフトが、複数公開されている。AIは音楽の敵か味方か。音楽はこれからどう変わるのか。小室哲哉、新垣隆、菊地成孔、みやう゛ぃ、小川理子さんらが考える、音楽の未来。(2017年9月4日号、14200字)

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