政治・国際
朝日新聞出版

意外と豊かな北朝鮮 高級ケーキ・ピザ店もある

初出:AERA2017年10月9日号
WEB新書発売:2017年10月26日
AERA

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日本列島を越えて弾道ミサイルをどんどん発射し、米国相手に挑発を繰り返す北朝鮮。国連の経済制裁が進む中で、経済や国民生活はどうなっているのか。ある推計によると、北朝鮮のGDPは日本の福井県とほぼ同じ。しかも堅実に成長を続けているという。平壌には、高級ケーキ店や本格ピザ店もある。意外と豊かな北朝鮮経済の実像を追った。

◇第1章 北朝鮮にも中流階級
◇第2章 GDPは福井県並み
◇第3章 中国との貿易が9割
◇第4章 中朝国境に鉄条網
◇第5章 国に頼らず自分で稼ぐ


第1章 北朝鮮にも中流階級

■経済制裁が効かない、孤立していない『謎の国』
 北朝鮮・平壌で人気の「ケーキ店」があるという。店舗を構えているわけではない。住宅街に立ち並ぶ、なんの変哲もないアパートの一室。看板も掲げずに「営業」している。それと知って行けば、「住人」の女性から、おいしいケーキが買える。その店はXアパートのY号室にあるそうだ――。これが「とっておきの話」として人から人へと口コミで伝わり、有名になった。環日本海経済研究所の三村光弘・主任研究員は、実際に行ったことはないが、こう想像する。
 「きっと、料理が上手なセミプロ集団が雇われてケーキを作っているのだと思います」
 社会主義計画経済を掲げる北朝鮮では、人を雇うことは資本主義の「搾取」を意味する罪深い行為のはずだ。しかし、
 「すべて取り締まると国民生活に影響があるので、お目こぼしをしたのでしょう」(三村さん)
 こうして民間資本の食品や衣服といった小売業が育ちつつある。それが原材料を売買する卸売業につながった。市場の周辺にあるアパートには原材料を保管する倉庫業。国営企業や軍のトラックを借りて配送する運送業。地方都市を結ぶ物流網も整備されてきたという。市場経済が根づいた・・・

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意外と豊かな北朝鮮 高級ケーキ・ピザ店もある
216円(税込)

日本列島を越えて弾道ミサイルをどんどん発射し、米国相手に挑発を繰り返す北朝鮮。国連の経済制裁が進む中で、経済や国民生活はどうなっているのか。ある推計によると、北朝鮮のGDPは日本の福井県とほぼ同じ。しかも堅実に成長を続けているという。平壌には、高級ケーキ店や本格ピザ店もある。意外と豊かな北朝鮮経済の実像を追った。(2017年10月9日号、4500字)

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