社会・メディア
朝日新聞出版

不安にならない逝き方 人生100年時代の死に方戦略

初出:AERA2017年11月20日号
WEB新書発売:2017年11月23日
AERA

このエントリーをはてなブックマークに追加

「人生100年時代」に突入するニッポン。住み慣れた地域で老いて安心して死ぬことができたのは、もはや過去の話だ。非正規労働、シングルマザー、フリーランスなど、生き方が多様化する中、老後、そして「死に方」はどうあるべきか。それぞれの不安を探った。

◇第1章 逝き方が不安だ/家族に看取られて大往生は夢の時代に
◇第2章 歩いて墓には入れない/まだまだ現役、だけど将来どうすれば
◇第3章 当たり前を取り戻す/死を感じる「体験旅行」
◇第4章 「尊厳ある死」を準備する/「本人の意思」と「医師の責任」がせめぎ合う現場


第1章 逝き方が不安だ/家族に看取られて大往生は夢の時代に

 数年後か数十年後。その時にどういう「死に方」をするのか想像すると、怖くなる――。
 都内在住のA子さん(44)は、そう漏らした。
 36歳の時、結婚を機に、正社員だったIT関連の会社を辞め、家計の補助に派遣社員として働き始めた。しかし2年後に離婚。子どもはいない。以後、非正規として、長くて2年、最短で3カ月、何度も雇い止めに遭いながら働いてきた。
 時給はどこも1500円前後。月収は月20日ほど働いて25万円程度で、年収300万円いくかいかないか。生活に余裕はない。しかも、2016年2月、健康診断で乳がんが見つかった。すると、病気を理由に雇い止めになった。がんは進行度が最も軽いステージ1で治療はうまくいったが、働けなくなり月15万円ほどの傷病手当で生活してきた。その期限が今年の9月いっぱいで切れ「無収入」に。A子さんは言う。
 「収入がないというのは、何より不安なんです」

◎非正規シングルのまま
 ようやく体調もよくなった10月下旬から、ハローワークに行って仕事を探し、派遣会社からの連絡も待っている。だが派遣という働き方は、40歳を過ぎると派遣先が一気に減る。そうなったらパートで働くしかないが、時給は最低賃金の950円程度だろう。
 さらなる気がかりは、がんの再発だ・・・

購入する

この記事の続きは、WEB新書でお読みいただけます。

不安にならない逝き方 人生100年時代の死に方戦略
216円(税込)
  • 著者野村昌二、渡辺豪、小野ヒデコ、澤田晃宏
  • 出版社朝日新聞出版
  • 出版媒体AERA

「人生100年時代」に突入するニッポン。住み慣れた地域で老いて安心して死ぬことができたのは、もはや過去の話だ。非正規労働、シングルマザー、フリーランスなど、生き方が多様化する中、老後、そして「死に方」はどうあるべきか。それぞれの不安を探った。(2017年11月20日号、12200字)

    スマートフォン、タブレットでも読めます。

    Facebookでのコメント

    このページのトップに戻る