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英語の呪い しゃべれないのは私が悪い?

初出:2018年3月5日号
WEB新書発売:2018年3月22日
AERA

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 たとえばハワイに行くと、日本の小さな農村から団体旅行か何かで来たようなお年寄りを見つけて妙に安心したりする。ところが次の瞬間、そのお年寄りは自分などよりはるかに英語がペラペラで、実は現地の日系人だったことを知ったりする。たとえば沖縄に行くと、地元の人たちが「パーティー」のことを「パーリー」と発音していて、ちょっと驚いたりする。中学・高校、場合によっては大学などでもひたすら英語を勉強する日本人。しかし、意外にしゃべれない。なぜなのだ。どうすればいいのだ。いろいろな角度から「英語」について考えてみた。

◇第1章 英語呪縛からの脱却/勉強に悩むより『助っ人』を頼ればいい
◇第2章 自動翻訳の精度向上は止まらない/勉強は不要になる?
◇第3章 必要なのは「手直し力」/グーグル翻訳の強み・弱みを知り「協働」する
◇第4章 私のレベルで洋書は読める/『手持ちの英語』で楽しく完読できるプロの技


第1章 英語呪縛からの脱却/勉強に悩むより『助っ人』を頼ればいい

 「今度こそ英語をマスターする!」と何度思ったことか。
目指すは「英語カースト」上位者。だが、AIもサービスも格段に進化している。
本当に必要なのは実は勉強じゃなくて、それらの「使いこなし術」では?

 職場で突然、英語力を要求されることが増えている。
 ファーストリテイリングや楽天のように英語が社内公用語にはならないまでも、
 「小学校にALT(外国語指導助手)として来ている先生がまったく日本語がわからず、授業内容の打ち合わせが大変。同学年の担任の中で一番英語が得意な先生が伝達係となってしのいでいる」(小学校教員、35歳)
 「部門が急激にグローバル化し、資料や会議も突然英語に。TOEIC730点レベルでは内容を聞き取るだけで精一杯。自分の意見を言いたくても、考えているうちに次のトピックに移ってしまう」(製薬会社勤務、47歳)
 アエラが実施したアンケートにも、こんな悲痛な声が寄せられた。ドメスティックないわゆる「普通の職場」に、変化のさざ波が寄せる。

◎客の3割が外国人
 都心エリアの陸の玄関口、バスタ新宿に併設する人気ショッピングスポットNEWoMan。4階に店を構えるPEEK−A−BOOは、都内に9店舗を展開する美容室だ。この店ではいま、客の3割が外国人。そのほとんどがアジアからの訪日客だ。
 店がオープンしたのは2年前。店長の栗原貴史さんによれば、増える一方の外国人客に対応するため、朝礼の中で外国語の定型フレーズを練習する時間を設けたり、英語の講習会を開いたりと努力はしてきた。しかし本業である技術習得の時間は削れない。語学ばかりやってはいられないというのが悩みだった。
 そこに2月、小さいけれど強力な「助っ人」が現れた。
 助っ人といっても人間ではない。ソフトウェアメーカー、ソースネクスト社が昨年12月から売り出している手のひらサイズの自動翻訳機「ポケトーク」だ。PEEK−A−BOOでは各店舗に1台ずつ導入している・・・

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