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朝日新聞出版

菅直人 野党に頭を下げるか、小沢に頭を下げるか、それが問題だ

WEB新書発売:2010年7月30日
週刊朝日

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懊悩する宰相・菅直人
野党に頭を下げるか、小沢に頭を下げるか、それが問題だ

 かつて「悪魔にひれ伏してでも」と『天敵』との連立に動いたのは、野中広務元官房長官だった。参院選の惨敗で追い込まれた菅直人首相は、いったいどんな手に出るのか。衆参ねじれの影響は、政権の目玉政策に早くも表れた。




 参院選で与党が過半数割れし、国会のパワーバランスは様変わりした。それを象徴するような「ニュース」が永田町を駆けめぐった。
 菅直人首相が7月14日、「政治主導」を目指す民主党政権が鳴り物入りで設置した国家戦略室の役割を見直し、国家戦略局に格上げする構想を断念する方針を示したのだ。
 この『変節』の裏を探ると、現政権が抱える様々な事情が浮かび上がってくる。
 首相周辺のひとりは、こう打ち明ける。
 「国家戦略局構想は、もとの制度設計がしっかりしていなかったため、政府の指揮命令系統をかえって混乱させた。菅内閣になって『おれが全部仕切る』と意欲満々の仙谷由人官房長官が就任し、戦略室に調整機能を持たせる必要がなくなったということだ」
 財務省幹部も言う。
 「もともと戦略相は、政権のナンバー2だった菅さんが、鳩山由紀夫前首相を支えるために必要だったポスト。菅さんが首相になったいま、ふさわしい人はいない。考えてみてよ。いまなんて、『キャミソール大臣』の荒井聰さんでしょ」
 ただ、直接の引き金は、やはり衆参がねじれてしまったことだった。
 「参院で過半数割れしているので、戦略室を局に格上げしようにも法案が通らない。それで菅さんも腹が固まったようです」(前出の首相周辺)
 参院選から1週間もたたぬうちに、ねじれがもたらす影響の深刻さが浮き彫りになった形だ。
 かつては、小渕内閣当時の野中広務官房長官のように、相手の出方を読んだうえで、こうした膠着状態を打開するシナリオを書ける政治家がいた。
 しかし・・・

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