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「チーム日本」で世界に挑む ニッポン「新幹線」の逆襲

WEB新書発売:2010年12月24日
週刊朝日

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「チーム日本」で世界に挑む ニッポン「新幹線」の逆襲

 国内では絶大な評価を得ている新幹線だが、海外では無敵とは限らないことが分かってきた。高速専用線しか走れない独自方式に難色を示す国があるためだ。そこで、在来線も走れる新型車両をメニューに加えた反撃体制が整いつつある。技術はあっても規格で勝てないのが日本と言われてきたが、新幹線はいかに?




 来年1月、馬淵澄夫・国土交通相は米国カリフォルニア州を訪れる。日本の新幹線を売り込むためだ。今年9月にシュワルツェネッガー前州知事を招いて、東北新幹線に試乗してもらったのに続くPR作戦だ。
 「カリフォルニアとフロリダの高速鉄道の入札が来年、本格化するのをにらんだトップセールスです」
 随伴する国交省の田村明比古審議官も意気込む。
 今、世界各国で高速鉄道計画が持ち上がっている(図参照)。航空機よりも環境に優しいうえに、時速300キロを超える高速化で、航空機への競争力が増したことが背景にある。

 ブラジルやベトナムの高速鉄道が、事業採算性などでまだ議論が続いているのに対し、フロリダ高速鉄道は来春から、カリフォルニア高速鉄道も来年には入札が始まる見込みだ。大型事業だけに、ここでの勝敗が今後、どの国が世界の高速鉄道をリードするかを決める可能性が高いとされる。
 JR東海は今年1月、フロリダ高速鉄道などへの参入を表明。日本車両製造など10社と「日本チーム」を組み、フランスやドイツ、中国など7カ国のチームと受注合戦を本格化させた。東海道・山陽新幹線を走るN700系を輸出仕様にした「N700−1」を開発。モーターを増やして、営業最高速度を山陽新幹線より30キロ速い時速330キロに高める。
 「新幹線は車両だけでなく、運行システム全体で高い高速性と安全性、環境性を持っています。その優位性を海外でも示したい」
 JR東海の宮内政信・海外高速鉄道プロジェクトC&C事業室長は話す。
 これに対し、世界ではフランスのアルストム社、ドイツのシーメンス社、カナダのボンバルディア社の3大メーカーが、日本勢の前に立ちはだかっている・・・

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