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朝日新聞出版

経済、工業技術からグルメに性風俗まで… 勝てる国、ニッポン

WEB新書発売:2011年1月14日
週刊朝日

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経済、工業技術からグルメに性風俗まで… 勝てる国、ニッポン

■日本経済、実はこんなに強い
■海外セレブも絶賛する「よい暮らし」
■ミシュランも認めた至高の美食国
■世界に冠たるニッポンのエロ
■富裕層人口はアジアぶっちぎり
■ジャパンデザインが世界を席巻
■やっぱり強い工業技術大国

 どうせ日本はもうダメだから……ついついそんな悲観論に襲われる御仁も多いのではないか。「政治の体たらく」「デフレ」「就職難」「中国脅威論」――日本を取り巻く状況は、マイナス要因ばかり。しかし、である。実は、いまも日本は世界が羨む「勝ち組国家」である。そのことを再認識しようではないか。


NY証券取引所『内部資料』が示す日本経済、実はこんなに強い

 世界最大の証券取引所であり、世界の金融の中心である「ニューヨーク証券取引所」を運営する「米NYSEユーロネクスト」の傘下には、世界中の数多くの市場がある。その一つ、デリバティブ(金融派生商品)部門を取り扱う取引所「NYSE Liffe」に、日本事務所があるのはご存じだろうか。
 世界で有数の、このデリバティブ取引所の駐日代表を務める数原泉氏が、いかにも不思議そうな表情でこう語るのである。
 「実際のところ、日本市場は日本人が思っているほど悪くはない。なぜ、日本人は現実以上に悪くとらえるんでしょうか。まったく理解ができません」
 そう言うと、数原氏はいくつかの指標やデータを取り上げながら、グローバルな観点から見た日本市場の解説を始めた。日本から見た日本と、世界から見た日本は、こんなにも違うというのだ――。
 まず、次の世界地図を見てほしい。世界の主要な取引所ごとに、上場企業の時価総額(2010年11月現在)の総計を円で表したものだ。

 一目してわかるように、東京証券取引所は約3兆5千億ドルで、ニューヨーク証券取引所、NASDAQ(ナスダック)に次ぐ、世界第3位の位置にある。これまで散々「落ち込みが激しい」だの「縮小している」だの言われてきたが、米国を除けば、いまだ世界でトップの規模を誇る市場なのだ。
 しかも、よく見てほしい。経済成長著しく、国内総生産(GDP)で日本を抜いて世界2位となることが確実な中国は、香港取引所、上海証券取引所ともに約2兆7千億ドルと、東証との間にはまだ開きがある。
 中国などの新興国市場と、日本市場の違いについて、数原氏はこう語る。
 「中国やインドなどの新興国市場は確かに急拡大していますが、そのぶんリスクも高い、つまりハイリスク・ハイリターンです。一方、日本企業の株価は一見、下がっているように見えますが、外国人投資家にとってはまったく違います。円ベースではなく、ドルベースで見ると、実は日本の株価は維持か、むしろ若干の伸びを見せている。新興国市場とは逆に、リスクを抑える先進国のマーケットとして、日本は存在感を十分示せているのです」
 それが次のグラフである。TOPIX(東証株価指数)の推移をそれぞれ円、ドル、ユーロで表したチャートだが、まさに為替によって見え方がまったく違う。

 まず「円」で見ると、08年秋のリーマンショック以降、株価の低迷が顕著で、まったく回復していないように見える。だが「ドル」で見れば、リーマンショック前の水準の3分の2程度に戻している。さらに・・・

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