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経済・雇用
朝日新聞出版

石油からパスタ、ワインまで値上がり!中東革命が日本の家計に飛び火

初出:2011年2月18日号
WEB新書発売:2011年2月18日
週刊朝日

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石油からパスタ、ワインまで値上がり!中東革命が日本の家計に飛び火

 チュニジアからエジプトに飛び火した「中東革命」は対岸の火事ではない。貿易の要衝・スエズ運河が封鎖されれば、欧州の特産品が高騰する恐れもあるようだ。すでに原油価格は上昇してきたが、周辺国に燃え広がると、「平成の石油危機」が襲来しかねない。日本の家計もエジプトの政権と同じく、瀬戸際なのかもしれない。




 エジプトの首都カイロに出張した日本政府関係者が反政府デモ直前の1月中旬、現地のタクシー運転手にこう尋ねた。
「ここ数年で生活が苦しくなったんだって?」
 すると、こう返ってきた。
「原因は政府だよ」
 29年続いたムバラク政権に対する国民の不満は募っている。2月4日にも数十万人規模のデモがあった。
 とはいえ、
「野党勢力が一致しているのはムバラク大統領の即時退陣まで。その後については一枚岩ではありません」(日本貿易振興機構の若林利昭課長代理)
 暫定政権を樹立するといっても、だれがトップに座るのかすら意見が分かれている。不安定な状態が長引く危険性は大いにあるのだ。
 混乱が拡大すれば、二つの事態が懸念されると中東専門家は口をそろえる。「スエズ運河の封鎖」と「周辺国への『革命』の波及」だ。
 まずスエズ運河はエジプト北東部にあり、地中海と紅海を結ぶ「日本・欧州間の海運の最短ルート」だ。運河を通航する船舶は年間1万9100隻で、世界の海上輸送量の1割近くを占める(08年)。

 スエズでも1月28日に反政府デモが起き、夜間外出禁止令が発せられた・・・

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