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政治・国際
朝日新聞出版

「オバマは1日悩んだ」 ビンラディン射殺作戦の全貌

初出:2011年5月20日号
WEB新書発売:2011年5月20日
週刊朝日

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「オバマは1日悩んだ」
ビンラディン射殺作戦の全貌

◇娘の前で射殺? 米軍の狙いとは
◇ジェロニモ作戦
◇変質を始めた「文明の衝突」

 9・11米同時多発テロの首謀者として、米国が10年もの長きにわたって追い続けた国際テロ組織「アルカイダ」の指導者オサマ・ビンラディン容疑者が、ついに発見され、殺害された。この希代の凶悪テロリストの正体は、いったい何だったのか。これでテロとの戦いに終止符は打たれるのか。
 作戦終了後、ホワイトハウス地下の危機管理室で、戦闘の様子をリアルタイムで見ていたオバマ大統領は、「We got him.(ようやく捕まえた)」と叫んだという。

 2001年9月11日の米同時多発テロの首謀者とされ、米連邦捜査局(FBI)が「10大重要指名手配犯」の一人として、血眼になって追い続けてきたオサマ・ビンラディンはわずか38分の銃撃戦の末、射殺された。
 白人の侵入に抵抗した米先住民族の戦士の名から「ジェロニモ」と名付けられたこのビンラディン殺害作戦は、軍事ジャーナリストの神浦元彰氏によると、「教科書に載るような完璧(かんぺき)さ」だったという。
 それもそのはずだろう。作戦は昨年2月から、米国の威信をかけて周到に準備されていた。米中央情報局(CIA)関係者が明かす。
「最終的に居場所を突き止めたのは2カ月前のことでした。作戦を指揮したのはCIA。機密漏洩(ろうえい)を防ぐため、直前まで軍にも知らせないほど慎重に進められました。オバマ大統領は、決行直前にアフガニスタン駐留米軍司令官を新CIA長官に、リオン・パネッタCIA長官を新国防長官に指名するなど、人事面でも万全を期したのです」 
 標的が潜伏していたのは、パキスタンの首都イスラマバードの北60キロに位置する緑豊かな田舎町、アボタバードだった。陸軍士官学校など同国軍関係施設が集中するこの地域で・・・

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